夢幻水滸伝
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第二百五十七話 懐化からその十三
「私もです」
「退かれますか」
「負傷している兵達は術で移動させ」
鎮遠からというのだ。
「そしてです」
「そのうえで、ですか」
「戦える兵は私と共に後詰になり」
そうしてというのだ。
「城の西はまだ私達が抑えているので」
「そこからですね」
「下がります」
その様にするというのだ。
「この度は」
「そうですか、では」
「撤退に入ります、少し頭に血が上っていました」
花華は反省した、それで言うのだった。
「落ち着いて考えてみますと」
「今はですね」
「はい、ここで戦うよりも」
「撤退ですね」
「そうします、そして貴女はです」
市長自身にも話した。
「施さん達に速やかに降り」
「そうしてですか」
「安全を計るのです、戦が終われば」
その時はというのだ。
「貴女達は引き続き街の統治を行うでしょう」
「施様達の勢力圏に入ろうとも」
「そうなりますので」
だからだというのだ。
「ここはです」
「無抵抗で降り」
「市民のことをお願いします」
「わかりました、それでは」
市長は花華の言葉に頷いた、そうしてだった。
彼女に一礼してから文官達を連れて施達に投降する為にその場を後にした、それを見届けてからだった。
花華は将兵達に話した。
「ほな私達はです」
「撤退ですね」
「そうしますね」
「これより」
「貴定まで下がります」
こう言ってだった。
兵をまとめ速やかに撤退にかかった、施はその状況を宙に浮かぶ白澤に乗って空から見て貝殻で郭に話した。
「花華ちゃんが兵を連れて西に向けて撤退にかかった」
「追撃を仕掛けるな」
「そうする、ただそれで損害は与えてもな」
敵軍にというのだ。
「撤退自体はな」
「させるか」
「そうするで、それでな」
施はさらに話した。
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