夢幻水滸伝
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第二百五十七話 懐化からその八
「あいつにした」
「そうですか」
「そや、後はあいつに任せる」
チベット攻めはというのだ。
「今はチベットには張達も然程兵を置いてへんしな」
「星の方もおられないですし」
「貴州省攻略のめどがついたらな」
その時点でというのだ。
「あいつに任せてな」
「チベットを掌握してもらいますか」
「そうしてもらう、そしてな」
施は白澤にさらに話した。
「主力は雲南省とや」
「四川省ですね」
「その掌握を進めるわ」
「そうですか」
「あと兵が足りん様やったら」
施はさらに話した。
「二十万程の兵を懐化に予備戦力として集めさせるさかい」
「その二十万の兵をですね」
「貴州省に送らせてな」
「用いられますか」
「そうするわ」
「予備戦力も置きますか」
「そうするわ」
こう白澤に話した。
「この戦ではな」
「わかりました、では」
「貴州省を攻めてくで」
「わかりました」
白澤は施の話に頷いた、そうしてだった。
施は仲間達と共に貴州省に向けて兵を進めすぐに省の入り口にある鎮遠に至った、そこは既に要塞化されており。
星の者もいた、貴州省出身であり元々この省を収めていた杜花華自らそこにいてそのうえで兵達に話していた。
「守りはこれでええから」
「ではですね」
「ここで守り」
「そして劣勢になれば」
「その時はですね」
「下がってな」
そうしてというのだ。
「次の場所で戦うで」
「後ろに下がりつつ」
「そうしながら戦っていきますね」
「そしてそのうえで」
「敵の戦力を徐々に減らしていきますか」
「疲れさせて。けど」
花華は眉を少し曇らせて話した。
「まだな」
「相手が施さんやから」
「神星しかも六将星のお一人ですね」
「それだけにこと戦のことになると」
「かなりのものですね」
「私やと勝てへんで」
花華は兵達にこのことを話した。
「絶対に」
「えっ、杜様でもですか」
「あの方には勝てないのですか」
「施様には」
「無理や、強過ぎるわ」
施はというのだ。
「ステータスも特技もちゃうし神具もな」
「確か如意棒と落日弓でしたね」
「あの方の神具は」
「それに防具として混元綾も身に着けられ」
「白澤に乗っておられますね」
「それだけ揃ってるとな」
施にというのだ。
「私には無理や」
「勝てませんか」
「あの方には」
「そうなのですか」
「私は戦に直接使える神具持ってへんし」
このことも話すのだった。
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