夢幻水滸伝
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第二百五十六話 湖南省からその十五
「総動員はな」
「出来へんですね」
「しようと思えば出来るが」
それでもというのだ。
「それをするとな」
「予算が破綻しますね」
「確実にな」
「そやから滅多には」
「出来ん」
そこまでの動員はというのだ。
「総力戦、無制限戦争はな」
「こっちか相手が完全にどうにかなるまで戦うのは」
「そんな戦国力がとことん消耗するしな」
「勝ってもですね」
「一次大戦の後の欧州各国みたいになるわ」
「疲弊しきりますね」
「国の全てを戦に向けて兵をまさに民から根こそぎ集める」
その様にしてというのだ。
「もう無茶過ぎてな」
「そうは出来へんですね」
「そや、まして今は星のモン同士の戦である面が強いしな」
「そこまではですね」
「せんわ」
絶対にというのだ。
「今はな、それは多分張達も同じや」
「星のの人同士の戦の一面が強いので」
紅美も言ってきた。
「そやからですね」
「そこまではないわ、そして中国の南を統一して」
「後は覇権を掌握する戦になりますね」
「北とな、それでも星のモン同士の戦の麺が強いさかいな」
「互いに争っても」
「それでもな」
「そこまでの総力戦はないですね」
紅美は施に問う様に言った。
「そうですね」
「そやからな」
それでというのだ。
「兵の数はな」
「これまで通りですね」
「この世界の不文律になってるが一億人当たりで四十万や」
「その割合の兵を守りますね」
「予備役や警察みたいな武力も備えておくが」
軍隊と警察を分けるというのだ、このことも近代国家の特徴の一つでありこの世界の中国でも行われていることだ。
「それでもな」
「基本の兵はですね」
「一億の中で四十万や」
「それだけですね」
「そうしてくで、ほなな」
施はあらためてだった。
仲間達に戦のことを話した、そのうえで懐化に多くの人やものを一気に集める様に整えていくのだった。
第二百五十六話 完
2022・5・1
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