八条学園騒動記
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第六百七十二話 朝はそうなったその一
朝はそうなった
朝起きると身体全体が辛く特に頭が痛かった、だが。
野上君は気力を振り絞ってベッドから出て風呂場に向かった、そして服を脱いで身体を洗ってだった。
サウナに入った、それからサウナと水風呂を二往復してだった。
湯舟と水風呂も二往復した、それからまた身体を洗って頭もそうしてだった。
服を着て研究所のリビングに出るとだった、タロとライゾウがいた。
「野上君おはよう」
「おはよう、すっきりしたな」
「うん、起きてすぐに入ってきたよ」
野上君は二匹のご飯を用意しながら答えた。
「最初は死にそうだったけれどね」
「今はすっきりしてるね」
「何でもない感じだな」
「お風呂が一番いいからね」
「二日酔いにはね」
「それがなんだな」
「もう何か食べたり飲んだりするよりも」
そうしたことをするよりもというのだ。
「全身で汗をかいてね」
「そうしてだね」
「冷やして温めるを繰り返すんだな」
「そうしたらどんな二日酔いでもだよ」
それが死にそうなものでもというのだ。
「この通りだよ」
「すっきりしてだね」
「楽になるんだね」
「嘘みたいにね、これで今日は一日元気に動けるよ」
闊達そのものの顔で語った。
「頑張るよ、それで博士は」
「まだ寝てるよ」
「あれから白ワイン二本空けてな」
二匹は博士のことも話した。
「そうしてな」
「まだ寝てるよ」
「そうなんだ、まあ僕もお風呂あがったし」
野上君はすっきりしたその顔で語った。
「博士待ちながら朝ご飯作ろうかな」
「それで今朝は何を作るのかな」
水分補給に冷蔵庫からアイスティーを出して飲む野上君にだ、タロは彼が差し出したドッグフードを食べながら尋ねた。
「それで」
「スクランブルエッグとトーストにしようかな」
野上君はすぐに答えた。
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