夢幻水滸伝
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第二百五十五話 重要な島その十二
「一旦そうしてな」
「残りの仲間を説得させますか」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「残りの仲間もな」
「こちらに入る様にするのですね」
「そうする、それでここのモンが望むならな」
それならというのだ。
「文明を教えてな」
「その中で暮らしてもらいますね」
「別にそのままの生活でもな」
ジャングルの中のそれでもというのだ。
「村はあるしな」
「その村で暮らしてもらってもええですね」
「彼等なりの租税をしてもらってな」
そうしてというのだ。
「暮らしてもらうわ」
「そうですか」
「文明だけが生活か」
「それはちゃいますね」
「それぞれやからな、生活は」
「もっと言えば文化は」
「そして文明もな」
そうしたものはというのだ。
「宗教かてそうやしな」
「そうしたことはですね」
「国家として誰がおるか把握してな」
そうしてというのだ。
「税を納めてもらったな」
「それでええですね」
「まさか十字軍みたいに異端とか異教を皆殺しとかな」
「そうしたことはですね」
「する奴が世界を救えるか」
「そんな筈もないですね」
「そんなことするモンは星のモンにもおらんやろ」
郭は考える顔で話した。
「流石にな」
「そうしたことは聞きませんね」
「今時そんなことカルト教団位しかせんしな」
「そやからですね」
「例えジャングルの中で暮らしていてもな」
文明とは離れたそれをというのだ。
「それでもな」
「ええですね」
「相手に選んでもらうわ」
「そうですか」
「そういうことでな」
「ほな」
「ああ、それでな」
「彼等に説得させますね」
「そうしてくな」
こう言ってだった。
郭は年る褪せて捕らえた者達が全体の半分になったところでだった。
既に縄を解き捕虜収容所にもうけた場所で過ごさせていた彼等を仲間達のどころに戻した、そうしてだった。
そうするとだった。
「全体の八割近くがこちらに降ることにです」
「賛成したか」
「はい」
美蓮は郭に答えた。
「そうなりました」
「それは何よりやな」
「そして残りの二割程も」
「降ろうってモンが多くなってやな」
「しかもこれまでの暮らしが出来ると知って」
それでというのだ。
「降ろうとです」
「考えていってるか」
「特に捕虜になっても危害は加えられず」
「穏やかに過ごせたからか」
「これは大丈夫とです」
その様にというのだ。
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