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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 

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第十一幕その二

「その変遷を見てきたけれど」
「随分変わっていっているね」
「特に昭和になってからね」
 その頃からというのです。
「どんどんね」
「変わっていっているんだね」
「その変わり様といったら」
 それこそというのです。
「もう驚く位よ」
「そこまでだね」
「そうよ、もう別の世界よ」
 そこまで違うというのです。
「日本も神戸もね」
「そこまで変わってきていて」
「そしてね」
「今もだね」
「どんどん変わっていっているわ」
「これ以上はないと思っても」
「どんどん変わっていってるのよ、畳だってね」
 お静さんは今お部屋に敷かれているそちらのお話もしました。
「昔と今じゃ全然違うわ」
「戦時中の畳と比べてもだね」
「全然違うわよ、お布団だってね」 
 こちらもというのです。
「昔のお布団はもっと重くて中に入ってもね」
「そうしてもだね」
「寒かったわ、まして電気毛布なんてね」
「なかったね」
「電気毛布は最高よ」 
 お静さんはにこりと笑ってお話しました。
「もう今日みたいな寒い時でもね」
「あれがあるとだね」
「あったまって寝られるわ」
「それもすぐにだね」
「あんないいものはないわよ」
「お静さん電気毛布が好きなんだね」
 王子はここでお静さんに尋ねました。
「そうなんだね」
「ええ、大好きよ」
 お静さんは王子にもにこりと笑って答えました。
「本当にね」
「そうなんだね」
「こたつと電気毛布とヒーターはね」 
 この三つはというのです。
「冬の必需品よ」
「今はそうだね」
「昔はこたつはあっても」
「今のこたつと全く違うし」
「電気のものじゃなかったしね」
「後の二つはだね」
「本当になくてね」
 それでというのです。
「はじめて見た時驚いたわ」
「こんなものがあるのかってかな」
「その通りよ、そしてそれ以上にね」
「それ以上に?」
「やっぱりテレビとね」
 それと、というのです。
「洗濯機と冷蔵庫よ」
「その三つだね」
「自動車もね、そうしたものが日本で普通になって」
「世の中は一変したんだね」
「そうなったわ、文明開化に驚いたけれど」
 明治維新の時のこのことにというのです。
「それ以上だったわ」
「電化製品が世に広まって」
「それも急によ、テレビなんてお金持ちしか持てないと思っていたら」 
 それがというのです。
「もうあっという間にね」
「沢山のお家にある様になったんだね」
「そうよ、そのこともね」
「驚いて」
「信じられなかったわ、車なんてね」 
 こちらのお話もするのでした。 
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