八条学園騒動記
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第六百六十九話 勝ったということにしてその三
「ワインがあればな」
「それで博士もいいですね」
「左様、だからな」
「帰られたらですか」
「ワインでじゃ」
この酒を飲んでというのだ。
「そしてじゃ」
「クラッカーにサラミに」
「チーズでな」
「楽しまれますね」
「パスタでもよいしな」
ワインのつまみはというのだ。
「ステーキでもよいが」
「チーズもですね」
「よいからな」
だからだというのだ。
「これからじゃ」
「楽しまれますか」
「うむ、そしてな」
それでと言うのだった。
「朝はお風呂じゃ」
「それを楽しまれますか」
「二本と言ったが」
それでもというのだ。
「それは紫でじゃ」
「他にもですか」
「飲むつもりであるからな」
「もう二日酔いはですか」
「覚悟の上でじゃ」
最初から頭に入れているというのだ。
「それでじゃ」
「またですか」
「うむ、飲んでな」
そうしてというのだ。
「楽しんでじゃ」
「二日酔いになって」
「そしてじゃ」
「朝はですね」
「痛い頭とだるい身体でじゃ」
その二つを使ってというのだ。
「風呂場まで向かい」
「そこまでが辛いですね」
「しかしその辛さに耐えてな」
そのうえでというのだ。
「風呂に入り」
「すっきりされるんですね」
「二日酔いは確かに辛い」
博士も知っていることである、飲んでいる時はいいが二日酔いになると朝は地獄となってしまうものだ。
「だからのう」
「朝はですね」
「そこからじゃ」
「二日酔いの時はお風呂からですね」
「これが一番よい」
「僕もそう思います」
「これは実に贅沢なことでもある」
二日酔いを朝からの風呂で解消することはというのだ。
「朝寝朝酒朝風呂というな」
「日本では今も言いますね」
「典型的な遊び人のすることでな」
それでというのだ。
「家さえ潰す」
「そうした行いですね」
「夜に飲んで夜に寝るものじゃ」
「普通はそうですね」
「そして風呂もな」
これもというのだ。
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