八条学園騒動記
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第六百六十五話 とんだ迷惑その十五
「兵器も高いですから」
「それでじゃな」
「無駄には出来ないですから」
「出来る限り修理をしてじゃな」
「使えるだけ使うんですよ」
連合軍はというのだ。
「実際連合軍も予算には限りがありますから」
「だからか」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「自爆なんてことはですよ」
「せぬか」
「普通しませんよ」
野上君はこうも言った。
「兵器は」
「マッドサイエンティストが造ったものは絶対であるが」
「マッドサイエンティストでもないですから」
そもそもというのだ。
「ですから」
「それでか」
「はい」
まさにと答えた。
「そうですから」
「全く連合軍は面白くない」
博士は不満そうに言った。
「昔からのう」
「だって連合軍事費少ないですから」
「総生産に比べてじゃな」
「はい、その中でのやり繰りですから」
だからだというのだ。
「どうしてもです」
「兵器はか」
「自爆なんて出来ないです」
「勿体ないか」
「そうです」
まさにというのだ。
「普通は」
「わしはその普通がないからのう」
博士は腕を組んで述べた。
「むしろそんなものはじゃ」
「無視ですか」
「無視どころかな」
「最初から眼中にないですか」
「うむ」
そうだというのだ。
「だからのう」
「それで、ですね」
「そんなものはな」
「気にされないで、ですね」
「開発と製造をしておる」
「だから自爆装置も備えてますね」
「そうじゃ」
こう野上君に話した。
「その様にしておる」
「そうなんですね」
「左様、では今からな」
「超巨大戦艦と戦いますね」
「そろそろ来るぞ」
こう言ってだった。
博士はモニターにゾロアスター級超巨大戦艦が映ったのを観た、そうして野上君達にはじまると告げた。
とんだ迷惑 完
2022・4・24
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