| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

人生コンティニューしたらスクールアイドルを守るチートゲーマーになった

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

15話 厳格!魂のAngel【天使】

 
前書き
どうして次々と仮面ライダーが出てくるんだ————
 

 



「普通のサウザーの約10倍のスペックか............流石のムテキもこのスペックには少し気を引く。」
「そんなの気合でなんとかなるだろ。」
「その程度の差なら苦労しませんよ。—————ここまでスペック差が大きければハザードレベルでどうこうなりませんからね。」


初期スペック差は強さの基準、いわば限界値の容量でもある。仮にスペックを超えても大きければ大きいほどに体への負担が小さくなる。


「なぁ。ハザードレベルってなんだっけ?」
「前に説明しましたけど、ビルドドライバーには感情の高ぶりによってスペックが変動することがあるんです。でも俺の解析では今まで会ってきた仮面ライダーは殆どが、ハザードレベルに似たようなものが搭載されているでしょう。当然俺にも。」


俺も驚いたのだが、古代の力ともいえるクウガにもそのようなものが搭載されていたことだ。

ここから導けるのは、仮面ライダーは言及されていないだけで感情によってどこまでも強くなれるということである。


「で?俺のハザードレベルはどれくらいなんだ?」
「竜介先生のハザードレベルは通常でも5です。そしてさっき俺が言ったクローズのスペックはあくまでハザードレベル3状態での初期値に過ぎません。つまりはレベルを上げることでドンドン強化できるんですよ。」
「なるほど—————」


カチカチ……カチッ。


「さて——————アップデート完了っと。」
「アップデート?」
「サウザーに対抗するための——————ですよ。」


ムテキは弱点が徐々に埋められていくように設計されているためか、改良するのに短期間で済んだ。調整を施すことでどこまでも強くなれるだろう。常に最強であり続ける——————これこそがムテキゲーマーの神髄なのかも知れない。








〜〜〜〜〜〜



「アークに........ですか?」
「ああ。」
「しかし、そこまで気にするような敵なのでしょうか?」
「魁、エグゼイドを決して侮るな—————彼は類稀なる天才ゲーマーだ。それを持ってさらに無敵状態。まさしく鬼に金棒。ダメージというタイムリミットを撤廃されるということは、どんなに時間を掛けても負担なく攻略できてしまえるということになる。」
「そこでアークにライダーシステムの強化を—————」
「いや、それはあまりに晩成的だ。アークの意思が関わっているだけあって下手をすれば半年はかかってしまうかも知れない。とりあえずはエグゼイドを封じる力を製作してもらおう..........」





—————※—————






「こんなことしてるとまた遅刻するぞ。」
「才くんはどうせ走っても5分くらいで学校着くでしょ?」
「俺はお前らを気遣ってやってるのに——————」


千歌と曜と梨子は始業30分前にも関わらず、昔のアルバムなんかを呑気に鑑賞しておられる。

梨子は始業時刻を度々心配しているようだが、千歌に関してはほとんど気にせずにアルバムに見入っている。幼少期の記憶は転生の影響なのか、はたまたただ単に忘れているだけなのか記憶が少しばかり朧げになっている。

ただ大まかな内容は覚えているので、そこまでの支障はない。問題は俺の記憶が朧げであるが故、幼少期の恥ずかしい写真が掘り起こされないかである。


「曜ちゃん見てよこれ!」
「わぁ〜!保育園か〜!懐かしい〜!」
「曜ちゃんも成長したね〜」
「才君も変わったけど面影はあるね〜」
「果南も今よりもっとお姉さんになった気がするよ————————ん?」



俺が目に止まったのは、1人の男の子。俺と同じくらいの背丈だが5人が写っている写真から何処となく俺たちの兄のような存在—————1つ歳が離れた大きなお兄さんのような感じ。だが名前が出てこない——————一体誰なのかがわからない。


「なぁ—————これ誰なんだ?」
「その子は—————覚えてないの?」
「いや..........ああ、名前だけどうも思い出せないんだよな........」
「—————深天 稜(さらあま りょう) この男の子の名前。」
「もしかしてこいつとも幼馴染————だよな?」



「うん。果南ちゃんと稜くんとはよく遊んだよね〜」
「でも最近会ってないんじゃないか?」
「それも忘れちゃったの?—————稜君はお父さんの仕事の都合で東京に引っ越してったんだよ?」
「そっか—————」





千歌と曜の言葉は俺の閉ざされていた記憶を解放していった。————深天稜という男の子のその記憶。

俺、千歌、曜、果南—————5番目の幼馴染の記憶が俺の中に上書きされるように復活した。男友達と言うこともあって、今別れていることは名残惜しいことだと、時代遅れながら実感する。これもまた記憶が復活した影響なのだろうか——————


「いつか—————会えたらいいな。」
「よし!ラブライブで優勝して会いに行こうよ!」
「そうだね!そしたら稜君絶対喜んでくれるであります!!」
「ところで—————今何時か覚えてる?」


ご定期フラグ回収お疲れ様というのはこのことであろうか。梨子の呼びかけ通り、時計はもう始業時刻まで何分か刻みというところまで来てしまった。

なんだかんだで梨子も呼びかけを忘れていたのか——————


「へ?—————わー!!!!!!!!!!!」
「もうこんな時間!」
「お前ら最終兵器使うぞ。乗れ!」
「え!?バイク!?」
「ごちゃごちゃ言ってると間にあわねぇ!急ぐぞ!」


サイドカー付きのライダーバイクで内浦を爆走する。—————え?高校生がバイクに乗っても良いのかって?そんなこと気にしてたら仮面ライダーになんてなれないだろ?始業まで————————残り5分まで迫っているのでありました。


〜〜〜〜〜


「一時はどうなるかと思ったよ〜」
「2度と才君が運転してるバイクには一生乗りたくないわ。」
「オイ!俺の運転が下手みたいに言うんじゃねぇ!!」


あの後の状況を説明すると、サイドカーは2人乗りであったのであたふたしていた千歌と梨子に案外しっかりしていたようには俺の後ろに乗ってもらった。問題はここから。

俺が仮面ライダーの時と同じくらいのスピードで爆走バイクするのに、カーブになっているところもなるべく直進で進もうとした。

故にかなりギリギリチャンバラだったわけだ。最終的には浦の星の裏門を突き抜けて到着という形になった。

裏門を破壊したということは、当然ながらダイヤに大目玉を喰らったが鞠莉の仲裁(?)でなんとかスク活をやめさせられずに済んだのだ。


「取り敢えず怪我してないのとスク活継続を認められたことは不幸中の幸いずら。」
「うゆ。」
「これに懲りてバイクは禁止だな。」
「ちょっと待て!じゃあ仮面ライダーが颯爽と駆けつけられないじゃねぇか!?」
「カッコよさを求めた結果がこの有り様だろ?」
「ぐっ—————何も言えない.........」
「何も自分で乗る分にはいいけど千歌たちを乗せるなってことだな。」
「それこそ不幸中の幸いだ..........」


ただ普通に考えれば、自分のしたことは明らかにリスクのある事だ。

下手をすれば3人の誰かが怪我をしたかも知れない。

そうなってしまえば、ラブライブ出場もより遠のいてしまう。だから今回の軽率な行動は本当に反省している———————何処ぞの芸能人の謝罪会見みたいだな............


「ところで——————何で遅刻しそうになったんですか?」
「俺たちの小さい頃のアルバムを見入ってたら..........」
「つい............」
「あはは..........」
「いかにも千歌らしいわね。」
「そんなこと言ってる善子ちゃんも某動画サイトで生配信していたから遅刻したこともあったずら。」
「そのことを掘り起こさないで!!————それにバイクで爆走よりは酷くないでしょ?」
「いや俺たちは遅刻してないからな!?お前は思いっきり遅刻してるじゃねぇか!」
「いや五十歩百歩だろ—————そんな無益な話を部室でするんじゃねぇよ。」


虎太郎のクールな一喝が無益な争いを沈める。

虎太郎の性格上、このような無利益な小競り合いはあまり好きではないのだろう。ただこれについては善子も俺も黒歴史のようなものとなっているので、互いにその争いをやめたという方が正解なのかも知れないが。


「才、そんなことよりお前みんなに言うことがあるんじゃねぇか?」
「ああ、そうだったよ虎太郎。—————みんな聞いてくれ。」
「何なに?」
「いい知らせだ。7月に沼津の夏祭りがあるだろ?それにAqoursとして出場することになった。」
「え!?」
「花火大会に?才君応募したの?」

ルビィの質問に答える俺。

「ああ、応募ってわけじゃないけどさ。実行委員会に俺と竜介先生でライブをさせてくれって頼みに行ったら町おこしのために是非開催してくれって返事が来たんだ。」
「わざわざありがとうございます!」
「そんな感謝されることじゃないって、ルビィ。俺たちののやるべきことをやっただけだよ。」
「まだ花火大会まで時間はあるから、作曲も間に合いそうね。」
「作詞も!」
「演出は俺と虎太郎に任せろ!」
「舞台設置はこのプロテインの貴公子に任せ上がれ!」


シーンとなる一同。

すぐさま虎太郎が竜介に回答してあげる。


「プロテインの貴公子………ネーミングセンス絶望的。」
「はぁ!?んな訳ねぇだろ!」
「いや竜介先生。今のは総意でアウトです。」



—————※—————




「なぁ、千歌。お前はどう思う?」
「ん?なぁに?」
「高校とか勉強で忙しすぎてさ。今朝話してた稜のことを思い出してきてはいるんだけど—————もし会うとなった場合に、どんな反応すればいいのかなぁって。」
「なるほど—————確かに、長年会ってなかって久しぶりに会ったら何を話していいか分からなくなるよね.........」
「確かに..........そういえば、梨子ちゃんって東京に住んでたんだから何か稜君の情報とか知らないの?」
「何言ってるの千歌ちゃん、東京は1000万以上の人がいるのよ?その中からたった1人を見つけ出せなんて不可能よ。」
「そりゃそうか。気長に探すしかないのか———————」
「確か今日は意見交換デーだろ?千歌の家で降りなきゃな—————」


そんなことを呟いていれば、じきの間に十千万前に着いていた。ここで降りなければ、いつもの帰宅になってしまうので降りなければならない。

1週間に1回の意見交換デー。編音・演出・舞台セッティング・財務担当の俺、作詞担当の千歌、衣装担当の曜、作曲担当の梨子が意見合わせのための会合。

無論、それら担当が1人なわけではない。俺は虎太郎と、千歌は花丸と、曜はルビィと、梨子は—————いない................だと?

それぞれ2人組が中心となって活動をしている。そのリーダーがその4人というだけの話である。


—————と言っても、最近は忙しくもないのでこの会合はマンネリズムに陥っているのではあるが............


「俺のプレイを見る前にお前らにはやるべきことがあるだろう?」
「いやゲームやってる人が言う言葉じゃないよね?」
「どちらかと言うと才君がその元凶を作ってるからね?」
「まぁいいか。どの道やることもほとんど無いしな。」
「才君、ダメージ喰らってる。」
「落ち着け、今ヘッドショットで倒したから大丈夫だ。」
「これで28キル——————もうすぐでギネス世界記録なんじゃない?」
「ギネスならもう取ってる。」
「え!?何でそんな重要なことを言ってないのよ!」
「別に53キルするぐらいわけなかったぜ?その程度のことをいちいち報告してられるかよ。」
「感覚が麻痺しちゃってるわね...........」


ワールドレコードならいろんなゲームで取った覚えがある——————が、そんなものは誇れるものじゃない。すでに俺の中ではゲームはただの趣味の一環だ。そしてゲームは競い合うものではなく、極めるものであると自負している。


「—————よし、優勝」
「まただよ........これでもう25連続だよ?たまには才くんが負けてる姿を見てみたいよ.........」
「俺もま『失礼するぞ。』——————!!!!!!!!」
「あっ今日の宿泊受付は終了—————『黒澤天青!!』.............え!?」


俺があげた声に驚く千歌……


黒澤天青———————その男は十千万の正面玄関から堂々と、チェックイン時刻はゆうに過ぎていると言うのに現れたのだ。その堂々と正面から現れるその心意気こそ武士道と言うべきであろう。

だが、残念ながらその魂胆そのものは俺たちにとっては厄介でしかないのだが。


「お前...........一体何の用だ。」
「調べたらスクールアイドル部の首謀者はこの旅館の末っ娘だと聞いてな——————私が直々に注意にやってきたのだ。」
「ふざけるな———————千歌を........悪人だって言うのか?」
「悪党—————そうだな。少なくとも我らにとっては善人ではない。」
「ぐっ————『では.........あなた方も私にとっては悪人でしょう。』

再び聞く憎たらしい声……そう、この男。

「サウザー!!!」
「貴様—————小原の社長か。」
「こうして面と向かってお会いするのは初めてでしたね。オハラエンタープライズ社長、小原兆一郎です。」
「え!?何!?どういう状況!?」
「お前ら—————出ていきあがれ!!!!!」


状況がいまだに掴めていない千歌たちを尻目に、睨み合いを続ける2人のトップを俺はツインパンチで十千万の表へと追い出す。幸いにも志満さんも美渡さんも近くにはいない。早く帰ってもらわないと、余計な心配を与えてしまうだけだ。

今日はそのトップの2人だけだったので、そのツインパンチの判断は正しいだろう。



「才君—————」
「曜、安心しろ。こいつらみたいな不束者には早めにご退場願う。」
「伊口とやら、今度はそうはいかないぞ。」
「エグゼイド—————君のデータを解析させてもらうよ。」
「君にはこの相手をしてもらおう——————」
「ラウズカード!?—————お前がアンデッドを操ってたのか!」


≪リモート! ナウ!≫


本来はラウズカードの能力であるはずのリモート。その力は何故か指輪へとその力を宿している。リモートの影響を受けたのは、スペードの3。ライオンアンデッドが封印されているもので、リモートの影響によりその存在は具現化されてしまう。


この勝負は1ー1ー2になる———————はずだったのだが.........













「俺がお前らの相手をしてやる!!!!!」












突如として現れた……背丈の大きい男。


「お前は.................?」
「何故貴様がここにいる——————?」
「なるほど..........わざわざ東京からお出ましというわけか。」
「俺はお前らをぶっ潰す———————そのために力を手に入れた!」


藍色がかった黒髪にそれにふさわしいような服装——————その色だけで彼がどのような心の持ち主かがわからないでもない気がする。

実際、深海のような冷徹さを持ち合わせるにはそれ相応の出来事がなければならない。そのような目は実際にどこか心の隙間が空いているように見えるものだ。


≪ゴーストドライバー!≫


紋章のようなものが浮かび上がり、ドライバーが展開される。紋章はまるで眼球のようなギョロっとしたもの。若干不気味さを覚えるような。

青年は眼球のような球の側面ボタンを押し、それを起動する。

そしてそれを展開されたドライバーへ——————-



≪アーイ! バッチリミロー! バッチリミロー!≫


中腰になり、左手で開いていたゴーストドライバーを閉じる。すると目から飛び出たのはフード型の浮遊霊《ゴースト》。

右手を憎しみを込めて握る。




「変身。」







≪ カイガン! スペクター! レディゴー!覚悟!ド・キ・ド・キ・ゴースト!≫




その憎しみを、悲しみを、怒りを孕んだ表情を仮面に押し殺す。



これこそが本来の仮面ライダーのあるべき姿——————仮面ライダースペクター。













「俺の生き様、見せてやる!」
「なるほど——————そのライダーシステムをどこで手に入れたかは知らないが、君も仮面ライダーになったというわけですか...........」
「ガルルルル!」


変身したと思って見入っていたら、ライオンアンデッドはいつの間にかスペクターへと襲いかかっていた。

スペクターの戦闘スタイルを見学するチャンスと俺は高みの見物

スペクターはライオンアンデッドを一方的ともいえる戦いを仕掛けていく。ライオンの爪で切り裂こうとしても、それを邪魔だと言わんばかりにすぐさま払ってワンツーパンチ。さらに脾腹に喰らわす。

ライオン特有の衝撃波を武術由来の受け身で華麗にジャンプで躱し、その弾みで胴回し回転蹴りで数メートル先まで吹き飛ばす。


「これで終わりだ。」


≪ダイカイガン! スペクター! オメガドライブ!≫


レバーを引いて戻すことで、必殺技。——————藍色の眼をキックを纏わせアンデッドをぶっ飛ばす。

スペクターの通常スペックはそこまで高くない——————が、それらはあくまで平均的な人間が変身した場合の初期値であって、今朝言った通りスペックは感情や身体能力によって大きく変移するのだ。

アンデッドは撃破されてしまったので、黒澤天青は仕方なくラウズカードで再封印する。


「2年前の恨みは晴らさせてもらう。」
「全く—————調子が狂う。調子が狂えば、本調子は出せないので帰らせてもらう。」
「仮面ライダースペクター...........大変興味深い。また次の機会にその力を見せてくれ——————」
「帰るのかよ............」
「チッ—————」


≪オヤスミー≫


ゴーストドライバーは言葉通り休息に入ったのか、スペクターの腰から消滅する。同時にその装甲もシュッと消えてゆき、その憎しみに満ちた顔が俺の前に顕現する。



「お前————何者なんだ?」
「——————全ての変身アイテムを俺に寄越せ。」
「は?—————断る以前にそれは無理だね。特にハイパームテキとマキシマムマイティX、マイティアクションXは俺そのものに由来する。」
「そうか..............なら——————!」
「千歌、曜、梨子。下がってろ!」
「千歌?曜?——————!じゃあお前は............!」


俺に殴りかかってきた謎の青年。俺は避けて反撃する暇もなかったので、そのまま受け身を取る。——————が、相手が本気を出せないのは分かったので蹴りを見せて後退させる。



「よせよ。お前、本気でガシャットを奪う気あるのか?」
「ガシャットは奪う。だが、ここは俺の故郷———————内浦だ。静かな海を荒ぶらせたくはない。」
「故郷だと?」
「ああ、俺がどんなに悲しもうと唯一平穏を保っていたこの内浦だ。」
「お前がそう思ってるんなら、尚更ガシャットを奪うのはデメリットだ。俺はスクールアイドルを—————このAqoursを仮面ライダーとして守っていく。その邪魔になるなら、誰にも容赦はしない!」
「この期に及んで正義のヒーローだと?スクールアイドルだと?Aqoursだと?夢を見るのも大概にしろ!」
「才、千歌、曜—————お前らは何も分かってない!」
「何でお前が俺や千歌の名前を知ってるんだ!?」
「お前は果南がどんな目に遭ったのか知っているのか!?!?」
「お前—————まさか、《稜》!?」



俺の疑問に彼は……すんなりと答える。まるで意味のないかのように。



「ああ、そうだ。」
「そんな—————」
「稜君が.........仮面ライダー?」
「千歌、中途半端な気持ちでスクールアイドルなどやるな。いや、たとえ中途半端でなくても必ずお前は痛い目に遭う。俺は—————」
「お前とはよく遊んだ。たくさん笑った。でも、夢を潰そうとするのなら俺はお前を許さない!!!」
「お前らは甘い。そんな気持ちじゃスクールアイドルなんかできない。」














2年ぶりに再開したはずの幼馴染——————それは淡い幻想でしかなかったのだと突きつけられる。

スクールアイドルにすら夢だと言い聞かせるその姿はまるで死神。夢も希望も存在しない死神そのものであった…… 
 

 
後書き

仮面ライダースペクター 変身者 深天稜

パンチ力 160t
キック力 510t
ジャンプ力 430m(ひと跳び)
走力 0.56秒(100m)

その他英雄眼魂使用時もそこまで大きなスペック変化はない。ただし怒りによるスペック上昇などは別。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧