夢幻水滸伝
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第二百四十七話 獣の大軍その六
「考えていますので」
「だからですね」
「はい、ですから」
それ故にというのだ。
「ここはです」
「南昌を治められるのではなく」
「ここはですね」
「はい、旗揚げをして」
そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「江西省の統一をですか」
「まずは目指します」
「そうですか、では宜しくお願いします」
「そうさせてもらいます」
こう市長に言ってだった。
蒲は旗揚げを宣言した、企業の経営はそのまま行うが彼は会長となり経営自体は社長に任じたものをはじめ社員達に任せてだった。
その利益を勢力の予算の一部にしつつ南昌から勢力を拡大させていったが。
「またこれは」
「非常に順調にですね」
「勢力が拡大されていますね」
「九江や景徳鎮も勢力に収めました」
「そしてその周辺もです」
「勢力に入りました」
「使者を送れば降っていますね」
官吏達は蒲に南昌の本庁の執務室で話した。
「殆どの街や村がそうしています」
「勢力拡大は順調です」
「それもかなり」
「このままいけばです」
「この省は蒲様の下統一されます」
「それもすぐに」
「いえ、浮島で一つ降らない島がありますね」
蒲は楽観的に言う官吏達に真剣な顔で返した。
「その地の利、浮島という隔絶された場所であることを盾にして」
「あの浮島ですか」
「この省の南にある」
「あの浮島だけはですね」
「降らない」
「だからですか」
「この省を統一するにはです」
そのことを目指すならというのだ。
「まずはです」
「あの浮島ですか」
「あの浮島を降しますか」
「そうすべきですか」
「そうです、ですから」
それ故にというのだ。
「あの浮島の傍まで勢力を拡大したならば」
「その時はですか」
「軍を送ってですか」
「そのうえで、ですか」
「戦ってです」
そのうえでというのだ。
「降しましょう」
「そうしますか」
「ではですね」
「まずはあの浮島の傍まで勢力を拡大させますね」
「そうしますね」
「そして空船をです」
この船もというのだ。
「建造しましょう」
「そうしますか」
「あの高価な船を」
「それを造りますか」
「浮島は飛ぶことが出来ないとです」
そうであるならというのだ。
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