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八条学園騒動記

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第六百六十一話 朝に思うことその七

「そして街から出るとな」
「尚ったんでしたね」
「わしは脚気の原因を知っておって何を食えばいいか話したが」
「原因まではですね」
「いや、何を食えばいいか話したな」
「そこでいいんですね」
「わしは暴れはするが」
 そして悪人を殺すがというのだ。
「罪のない者や善良な者を害する趣味はない」
「殺すのはヤクザ屋さんとかだけですしね」
「そうであるからな」
「脚気のこともですね」
「梅毒は遊郭に気をつけろと言ってな」 
 そうしてというのだ。
「脚気は麦飯や雑穀飯を食うとよいと話したが」
「それでもですか」
「鳥肝も言ったが」
 しかしというのだ。
「昔日本では鳥の内臓は食わなかった」
「そうだったんですか」
「鳥は食ってもドリ、内臓は食うなと言ってな」
 こう言われていたのは事実である。
「それでじゃ」
「肝は食わなかったんですか」
「内臓は傷みやすいからのう」
 栄養価は非常に高いがだ。
「毒があると言われてな」
「それで、ですか」
「食わなかった、また麦飯それに雑穀飯にな」
 それにというのだ。
「玄米もな」
「博士がいいと言ってもですか」
「これが中々じゃ」
「皆食べなかったんですか」
「わしが言うと妖人の戯言とか言われたわ」
「まあ博士は暴れてばかりですからね」 
 野上君もそれはと言った。
「どうしてもです」
「信頼されんな」
「だって博士何億人殺されてます?」
「四億人程じゃな」
「そこまで殺してますと」
 それこそとだ、野上君は話した。
「サハラの独裁者でもですよ」
「そこまで殺しておらんな」
「立派な大量殺人犯ですから」
 そうした立場になっているからだというのだ。
「ですから」
「信頼されんな」
「そうですよ、その頃も暴れ回ってですね」
「破壊活動と大量破壊兵器の製造と開発とじゃ」
「使用とですね」
「その辺りのゴロツキを適当に殺しておった」
 趣味を満喫していたというのだ。 
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