麗しのヴァンパイア
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第四百五十六話
第四百五十六話 読んで勉強して
美樹は雑誌のアクセサリーのコーナーを読んでいった、やや時間をかけて読んでそうしてから母に言った。
「いい感じのネックレスやブレスレット見付けたわ」
「よかったわね」
母は娘の言葉ににこりとして応えた。
「早速だったわね」
「ええ、ただお金がね」
「そのいいものはチェックしたかしら」
「赤いボールペンで丸書いたわ」
「じゃあそれを見せてくれるかしら」
「これね」
美樹は早速雑誌を持ってきて母にそのよさそうなものを見せた、すると母は言った。
「どれもいいわ」
「買っていいの?」
「お母さんからのプレゼントよ」
「そうしてくれるの」
「お金はお小遣いからアルバイトで稼いでだけれど」
それが筋だがというのだ。
「今回はね」
「お母さんが出してくれるの」
「そうしてあげるわ。ただ大人になったらね」
母はその時のことも話した。
「美樹は特にポニーテールの髪留めが気に入ったみたいだけれどね」
「緑のガラスのね」
美樹もそうだと答えた。
「それが一番いいと思ってるわ」
「そうしたのは大人になってからはちゃんと働いてね」
「お金を稼いでなのね」
「買うものよ。そのことは覚えておいてね」
「わかったわ」
美樹は母の言葉に素直に頷いた。
「そうするわね」
「そのことは覚えておいてね」
「そうしていくわ」
「じゃあ全部お母さんがお店で注文するわ」
「お店でなのね」
「商店街のアクセサリーショップでね。あったら買うし」
店にあればというのだ。
「ないとね」
「注文してくれるの」
「インターネットの通販でも買えるけれど」
それでもというのだ。
「商店街でも買わないと商店街の人達も困るのよ」
「お店でものが売れないと」
「そう、だからね」
そうした事情があるからだというのだ。
「ここはね」
「お店で買うのね」
「そうするわ」
そうした話もしてだった、母は美樹にプレゼントをするのだった。
第四百五十六話 完
2022・3・20
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