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夢幻水滸伝

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第二百四十二話 南京に出てその六

「ええことや」
「そう言って頂けますか」
「ああ、ただな」
「ただ、といいますと」
「技術も国力も高めていきたいな」
 今の状況で満足せずにというのだ。
「国は政に力入れたらどんどん豊かになるしな」
「では内政もですね」
「力注いでくで」
 白澤に笑顔で答えた。
「ただ勢力を拡大させてな」
「中国の南の統一をされるだけでなく」
「そっちもな、それで市長さんにはな」
 彼を見てさらに話した。
「このまま南京の政をな」
「進めていいのですね」
「宜しく頼むわ、あと南京の周りもや」
 この街だけでなくというのだ、市長自身に話した。
「使者を送って降る様に言ってな」
「勢力圏に加えていきますか」
「そうするわ」
「そうされますか」
「周りの街や村に使者を送る、あとこの街は平和やが」
 治安の話もした。
「周りはそうでもないとこもあるな」
「残念ながら」
 市長はこのことについては暗い顔で答えた。
「そうした場所もあります」
「賊やモンスターがおってな」
「左様です」
「ほな退治してくわ」
 施は笑顔で答えた。
「賊もモンスターもな」
「これよりですか」
「そや、そうした連中をやっつけんとな」 
 そうしなければというのだ。
「何が世界を救えるか」
「まずは民を救うことですね」
「そういうことや、それも政やろ」
「その通りです、民の迷惑を取り除くことも」
「そやったらな」
「これよりですか」
「自分が出てな」
 他ならぬ施自身がというのだ。
「そしてな」
「退治していきますか」
「それで降った賊やモンスターを厳しい法で統制してな」
 そのうえでというのだ。
「そしてや」
「軍としますね」
「この南京の軍勢に加えてな」
 それにとだ、白澤に答えた。
「そうした連中もな」
「軍に加えて」
「そうしてや」
「その兵達で、ですね」
「賊やモンスターを倒すで」
「施様が率いられて」
「最初は自分一人でも行くが」
 それでもというのだ。
「やがてはな」
「率いられて」
「そして自分は政のしごともするさかいな」
「その時は軍を率いられないので」
「軍を然るべきモンに預けて」 
 指揮を任せてというのだ。
「退治してもらう」
「そうもしますか」
「やがてはな、ほなな」
「これよりですね」
「賊やモンスターの退治もするで」
「わかりました」
 白澤は主の言葉に頷いた、そして市長もそうした。かくして施は南京において旗揚げし故宮に入るとだった。 
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