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夢幻水滸伝

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第二百四十一話 黄河の力でその七

「そうする」
「それやとや」
「戦は避けられんな」
「絶対な、ほなな」
「この世界を統一する為にやな」
「戦になる、ただ戦をしてもな」
 それでもとだ、魯は話した。
「それが長くなるか短くなるか」
「それはやな」
「わからん、下手せんでも長い戦になる」
「その可能性はあるな」
「そや、この世界でも中国は広い」
 自分達の国はというのだ。
「その統一を賭けるとなるとな」
「中国全土の戦となってな」
「長い戦になる可能性は高い」
「それをしたいかどうか、か」
「長い戦になるとことですよ」
 残は餅を食べつつ言ってきた。
「民にとっては迷惑です」
「ほんまにな」
「戦の巻き添えなんて」 
 それこそというのだ。
「当然としてありますさかい」
「家や店は壊されて道や橋もそうなってな」
「そして身の安全もです」
 これもというのだ。
「脅かされるので」
「それでやな」
「災害と同じです」
「こんな迷惑なことはない」
「はい、ほんまに」
 実際にというのだ。
「そやからです」
「それがないことがやな」
「第一です」
 民にとってはというのだ。
「おらっち達がどうして支持されてるか」
「星のモンやからやない」
「民を護って善政を敷いてるからですよね」
「その通りや」 
 まさにとだ、羅も答えた。
「我等が暴政敷いたりしてたらな」
「当然支持を失います」
「そうなるな」
「人はその行いを見て評価します」 
 その者のそれをというのだ。
「善行を積めば慕われて」
「悪行を積めば嫌われる」
「星のモンやからそうなるもんやないです」
「そこ行いでや」
「はい、暴君が何故倒されるか」
「暴政で民を苦しめるからや」
「安禄山は粗暴になって滅んでますね」
 屈は安史の乱を引き起こした彼の名前を出した、唐代においては非常に有名な人物の一人と言えるであろう。
「そうですね」
「ああ、それも自分の息子にな」
「糖尿病の結果目が見えなくなりそうなった様ですが」
「色々不安になってやろな」
「反乱を起こして即位しても」
 皇帝と称してもだ。
「後どうなるか」
「わからんかったしな」
「それでそうなった様ですが」
「粗暴になった結果な」
「よりによって自分の息子に殺されました」
「そうなったな」
「おらっち達もそれは同じで」
 それでというのだ。
「みだりに戦をして民に迷惑をかけますと」
「支持を失うな」
「そうなります」
「私達はこの世界を救う為にこの世界に来ています」
 巴はこのことから話した。 
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