| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百四十話 退治し迎え入れその三

「いつも急に出て来ますが」
「あの連中もな」
「世界の驚異かも知れないでしね」
「起きた世界で連中の話したらな」
「他の星の人達とでしね」
「それで考えてきたけどな」
「何かわかってでしか」
 郁はそこを問うた。
「若しくは答えらしきものが出たでしか」
「それが全くわからん、神星の中でも一番頭のええ四智星の人もな」
 彼等もというのだ。
「リーさんも芥川さんもな」
「わからないとでしか」
「言っておられるわ、シェリルさんもや」
「そうでしか」
「ターリャさんは何と言っておられましたか」
 巴は呉に四智星最後の一人の考えや見識を尋ねた。
「あの人は」
「ああ、あの人な」
「こちらの世界の公の場では冷酷非情ですが」
「ロシアやインドの星の人の特徴やな」
「エカテリーナさんやタゴールさんもそうですね」
「それであの人もやな」
「はい、ですが公の場を離れますと」
 そうすればというのだ。
「もうです」
「凄い陽気で愛嬌があってな」
「親しみやすい人ですが」
「その人にはこう言われた」 
 呉は巴にターリャの巨人についての見解を話した。
「私もわからないですってな」
「左様ですか」
「今調べて考え中ですってな」
「あの人もそうですか」
「ああ、それで他の人達もな」
 芥川、リー、シェリルもというのだ。
「わからんってな」
「言っておられますか」
「そうや」
「そうなのですね」
「ほんまにな」
「一切わかってませんね」
「そや、巨人のことはな」
 その彼等のことはというのだ。
「倒したら消えるしな」
「神出鬼没なうえに」
「倒した時の金と経験値は凄いが」
 それこそ他のモンスターや獣そして人の比ではない。どちらもドラゴン系モンスターのそれに匹敵している。
「しかしな」
「それでもです」
「全くわかってへんわ」
「はい、ですが」
「連中がやがてこの世界を脅かす脅威である可能性は高いな」
「それは間違いないですね」 
 巴はこのことについてはと答えた。
「可能性が高いということは」
「この世界の脅威であるな」
「むしろそう考えるのが自然でしね」
 郁はこう言った。
「普段何処にいて何をしているのか不明ですし」
「そのこともあるしな」
「何者かがこの世界を破壊する為に送り込んでいる」
「そう考えるのも当たり前や」
「そうでしね」
「神仏精霊そして魔神に聞いてもわからんって言うしな」
 この世界を守護する彼等にもというのだ、そこにはキリスト教において魔王グリモワールで魔神とされている彼等の存在も入っている。
「あらゆる存在がな」
「嘘を吐かないという神もいますが」 
 神も嘘を吐く、これは悪魔に限らない。巴はこのことを熟知しているがこれは他の星の者達も同じである。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧