八条学園騒動記
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第六百五十七話 お姫様その十四
「けれどね」
「お姫様はね」
「違うからね」
「悪役令嬢に対する正統派ヒロイン」
ペリーヌも言った。
「絵になるわね」
「そうよね」
カトリも頷いた。
「それって」
「連合とエウロパの関係そのものだし」
「そのこともね」
「言えるわね」
「そうよね」
「連合は努力して頑張ってね」
連合の者の主観を話した。
「そうして実力で夢を掴んでいく」
「そうした風だけれどね」
「エウロパは家柄だけでふんぞり返っていて」
「それで偉そうにしていて」
「意地悪もする」
「そんな悪役令嬢よね」
「もうそのままよね」
「悪役令嬢ってお姫様と違うのよね」
プリシラも言った。
「また」
「まあゲームとか創作では定番キャラの一つだけれど」
エイミーもそれはと話す。
「けれどね」
「お姫様かっていうと」
「また違うわね」
「お姫様はあくまで優雅で可憐」
「冒険やバトルに参加していてもね」
「何処か気品があってね」
「意地悪なんてしないものよ」
悪役令嬢の様にというのだ。
「エウロパのお姫様なんてどうせね」
「皆悪役令嬢だからね」
「連合のお姫様と違うわね」
「絶対にね」
こう話す、そしてだった。
四人はウイスキーが残り少なくなってだった。
その残り少ないウイスキーを共に飲みつつ話していった、その中でこんなことを言ったのであった。
「お姫様と悪役令嬢は違う」
「連合のお姫様はお姫様でね」
「マウリアもそうで」
「セーラもね、けれど」
四人で話した。
「エウロパは悪役令嬢よね」
「まさにね」
「悪役令嬢はいなくていいから」
「只のお邪魔虫だからね」
こうした話をしながら飲んでいて遂にウイスキーもなくなった、だが四人の酒はまだ終わりではなかった。
お姫様 完
2022・2・23
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