八条学園騒動記
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第六百五十七話 お姫様その十二
「好き嫌いはあるわね」
「それは仕方ないわね」
プリシラも言った。
「アイドルよりも人気になるけれど」
「それでもね」
「お姫様も人間なら」
「そんなところあるわね」
「そうなのよね、アイドルはどの国にも大勢いるわ」
カトリはもう一つの人気者の話もした。
「それこそね」
「お姫様みたいに憧れでも」
「それでもね」
「アイドルはね」
彼女達はというのだ。
「可愛くて歌やダンスが上手だったら」
「なれるわね」
「誰でもね」
「そうした条件が必要でも」
ルックスに音楽のセンスが要求されるというのだ。
「それでもね」
「あれでしょ、アイドルはまず体力」
エイミーはこう言った。
「これがあったらね」
「アイドルになれるの」
カトリはエイミーに尋ねた。
「そうなの」
「ええ、外見は普通でも」
「体力があったら」
「だってアイドルって大変でしょ」
「歌にダンスにサイン会に握手会にね」
「グラビアもあるのよ」
エイミーはこちらの仕事の話もした、この時代もアイドルにとってグラビアの仕事は必須であるのだ。
「これだけ色々あってレッスンもあるし」
「それだと」
「体力がないとね」
さもないと、というのだ。
「なれないわよ」
「まずは体力なのね」
「アイドルはね」
こう言うのだった。
「何といっても」
「まあそうよね」
ペリーヌはエイミーのその話に頷いた。
「ステージでもいつも動き回ってね」
「歌うわね」
「もう全身使ってね」
「常にそうしてるの見たら」
「まずは体力よね」
「そう、アイドルはルックスや歌やダンスは後からついてくるもので」
そうしたものでというのである。
「体力があったらね」
「誰でもなれるのね」
「そう思うわ、けれどお姫様は」
この立場の人達はというのだ。
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