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オズのホボ王子

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第四幕その八

「だからすぐによ」
「目的地に着けますね」
「そうなんですね」
「歩くよりもずっと速く着きますね」
「以前の列車よりも」
「そうなりますね」
「そうなのよ、だからね」 
 それでというのです。
「明日には熊センターに着くわよ」
「歩いて行くのもいいけれどね」
 モジャボロはこちらの旅のお話もしました。
「けれどこうしてね」
「列車に進むのもいいですね」
「車窓も楽しめますし」
「すぐに着けるだけでなくて」
「しかもお空も飛べるのがいいですね」
「あと地下も」
「そうだね、だからね」
 それでというのです。
「今はね」
「はい、鉄道の旅を楽しみましょう」
「オズの国のそれを」
「熊センターまで一気に行って」
「車窓からの景色も楽しみますね」
「そうしますね」
「そう、そしてね」
 モジャボロはさらにお話します。
「食事も楽しもうね」
「列車での食事もいいものだからね」
 教授の目は笑っています。
「だから楽しもうね」
「というとディナーですか?」
「それとも駅弁ですか?」
「日本だと駅弁が有名ですね」
「欧州だとディナーですが」
「どっちでしょうか」
「どちらでも選べるよ」
 教授は五人に笑顔のまま答えました。
「それが出来るよ」
「じゃあどうする?」
 ジョージは四人に尋ねました。
「駅弁かディナーか」
「どっちもいいね」
「駅弁もディナーも」
「それでどっちかというと」
「迷うわね」
「そうだね、どうしようかな」
 ジョージも判断に困ります、ですが。
 ここで、です。王子が言いました。
「ディナーはホテルで食べたね」
「はい、美味しかったです」
「あのホテルのディナーも」
「素敵な味でした」
「それでお腹一杯になりました」
「最高でした」
「だったらね」
 それならというのです。
「ここはね」
「駅弁ですね」
「そちらがいいですね」
「ホテルでディナーを楽しんだので」
「その後なので」
「次は駅弁ですね」
「それがいいと思うけれどどうかな」
 ジョージ達五人に言いました。
「それでね」
「はい、それじゃあ」
「そうさせてもらいます」
「駅弁にします」
「ではご飯の時は」
「駅弁ですね」
「それを食べようね、また駅弁の種類も多いから」
 先生は笑顔でこうも言いました。 
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