八条学園騒動記
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第六百五十六話 飲み過ぎてその七
「本当にな」
「そうか」
「日本以上の国になることはな」
それ以上の国力を備えることはというのだ。
「人口、持っている星系と資源、産業の規模を見てもな」
「不可能だな」
「人口でも五倍も六倍も違うんだ」
それだけの差があるというのだ。
「もう人口の時点でだ」
「無理だな」
「六百億の人口は凄い」
この時代の日本の総人口である。
「大国になるにはな」
「まず人口だね」
ロミオも述べた。
「何と言ってもね」
「そうだな」
「中国とかアメリカだってね」
こうした国々もというのだ。
「どうして大国かっていうと」
「人口が多いからだ」
「そうなんだよね」
「韓国の人口を見るとな」
どうしてもというのだ。
「日本を超えることはな」
「ないな」
「もうそれはね」
「所有星系の数も五倍は違う」
「資源の豊かさもそうで」
「産業も日本と比べるとな」
「どうしてもね」
二人もこう話した。
「下地が違い過ぎる」
「それで超えるなんてね」
「二十一世紀までは何かあればだ」
洪童は再び歴史の話をした。
「日本から何かあれば韓国は日本を超えるとな」
「言う奴がいたか」
「知識人でな」
尚そうしたことを言う知識人はそれまでは北朝鮮を持ち上げていた、その発言を訂正した者がいたという話はない様だ。
「そうだったそうだが」
「当時も無理だったと思うが」
タムタムは己の意見を率直に述べた。
「人口も違うしな」
「適当な理由を付けたり個人所得を見ただけでな」
「つまり経済がわかっていない奴が言っていただけか」
「知識人でもな」
その看板を掲げてはいたがだ。
「経済をわかっていなくてだ」
「言っていた様な奴が言っていただけか」
「しっかりと経済がわかっていたならな」
真っ当な経済学者ならというのだ。
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