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夢幻水滸伝

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第二百三十七話 武の用い方その三

 その下に官僚システムを整えた、それはしっかりとしたものだったが。
 呉はそのシステムつまり仕組みを見て言った。
「仕組みは整えたけれどな」
「それでも人はですね」
「これから入れてくか」
「そうなります、仕組みは整えましたが」
 巴は呉に話した。
「そうしたけれどな」
「それでもですね」
「そや、しかしな」
「それぞれのポストに人は入れていません」
 こう言うのだった。
「まだ」
「殆どな」
「それは勢力圏が大きくなり」
「そうしてやな」
「その中で、です」
「入れてくな」
「そうなります、優れた人材を見出し」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「その人材をですね」
「入れるな」
「そうしていきます」
「そやな」
「はい、では勢力圏の拡大をです」
 これをというのだ。
「進めていきましょう」
「それではな」
「そして今我々は淮水の南にまで勢力を拡大し」
 巴は今度は勢力圏自体の話をした。
「山西省の長治にも至っています」
「太原と青島の周りも勢力を拡大してるしな」
「はい、それで統治を進めていますが」
「予算がな」
 呉はすぐに応えた。
「一杯一杯やな」
「赤字寸前です」
「そやな」
「あと少しで、です」
「赤字になるな」
「そうした状況です」
「インフラと産業の育成にお金がかかっているでし」
 郁も言ってきうた。
「そやからでし」
「もう予算がな」
「幾らあってもでし」
「勢力が拡大してもな」
「拡大して人口が増えても」
「その人口だけな」
「内政に力を注いででし」
 そうなっていてというのだ。
「お金が足りないでし」
「ほんまにな」
「それでなのですが」
 巴はここで言った。
「一つ考えがあります」
「何や」
「太原北の上空の浮島ですが」
「今浮島も勢力圏に収めてるな」
「はい、その浮島に銀山があるので」
「その銀山を開発してか」
「そして銀を採掘し」
 そうしてというのだ。
「財源の一つにしましょう」
「そうするか」
「そして他の資源もです」
 そちらもというのだ。
「最新技術で採掘し」
「財源にするか」
「そうしましょう、そして採掘する者は」
 巴はさらに言った。 
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