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オズのホボ王子

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第二幕その一

                第二幕  都に着いて
 モジャボロと弟さんそれにムシノスケ教授の三人はリンキティンク王のいる国に向けての旅に行く用意が出来ました。
 そして今まさに旅立とうとする時にオズマが三人に言いました。
「出発は待ってくれるかしら」
「何かあったのかな」
「ここにボボ王子が来るの」
 こうモジャボロにお話しました。
「今からね」
「そのパーティーを主催する」
「その人とね」 
 それにというのです。
「アン王女とジョージ達五人がね」
「ああ、あの子達も来るんだ」
「そうなの」
「そういえば暫くこの国に来てなかったね」
 弟さんは五人の名前を聞いて頷きました。
「そうだったね」
「確かに。会うとすれば暫く振りになるよ」
 ムシノスケ教授も言いました。
「そう言われると」
「ええ、だからね」
 それでとです、オズマはさらに言いました。
「皆出発はね」
「少し待って」
「そうしてだね」
「あの子達が来てからだね」
「お話をしてね」
 そうしてというのです。
「出発した方がいいわ」
「それとよね」 
 ドロシーも言ってきました。
「あの子達、王子と王女もだけれど」
「一緒にだね」
「そう、旅に出るといいわ」
 こうモジャボロにお話するのでした。
「そうしたらね」
「そうだね」
 モジャボロはドロシーの言葉に頷きました。
「旅は多い方が楽しいし」
「そうでしょ、ではね」
「うん、皆でね」
「待ってね」
「そうさせてもらうよ」
「待つことも楽しむ」
 教授は笑顔で言いました。
「そうしよう」
「じゃあ何をして楽しむのかな」
 弟さんが教授に尋ねました。
「それで」
「読書、いや歩こう」
「歩くんだね」
「宮殿の中を歩いて宮殿を学ぶよ」
「そうするんだね」
「本を読むことも学問だけれど」
 それだけでなくというのです。
「歩いて見て回ることもだよ」
「学問だね」
「そして人と話すことも」 
 このこともというのです。
「同じだよ」
「学問だね」
「そのことがわかったよ」
 教授は笑顔のまましみじみとした口調で言いました。
「本当にね」
「そうよね、教授もね」
 ドロシーは教授の言葉に笑顔で応えました。
「昔は読書だけだったけれど」
「それがオズの国にいてわかったんだよ」
「それだけが学問じゃないって」
「うん、まさにね」
 このことがというのです。
「よくわかったよ」
「よく旅に出て」
「そうしてね」
 それでというのです。 
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