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おぢばにおかえり

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第六十九話 先輩達と会ってもその十一

「そうだったわね」
「ソフトバンクファンですから」
「リーグは違っても」
「散々選手強奪されてましたから」
「南海の時からね」
「それでシリーズでも随分負けていますからね」
「だから嫌いだったわね」
 そういえば巨人が負けた次の日は随分機嫌がいいです。
「前聞いたけれど」
「この世で一番嫌いです」
「そう言ってたわね」
 そこのことも聞いたことがあります。
「前に」
「そうですし」
 新一君も否定しません。
「もう負けるの見ると嬉しいです」
「そこも徹底しているのね」
「嫌いな選手はあまりいないですが」
「そうなのね」
「松井さんや高橋さんも」
 かつての巨人の主力選手の人達です。
「原監督とかも」
「そうなのね」
「清原や元木や堀内は嫌いですが」
「嫌いだと呼び捨てね」
「嫌いですから」
 理由は明白でした。
「ですから」
「そうよね」
まあそういうことで」
「嫌いだとなのね」
「もうこうした感じで」
「全く、それで先輩達にもああして」
「はい、けれどもう二度としたら駄目ですね」
「したら怒るから」
 私も本気でした。
「いいわね」
「先輩がそこまで言われるなら」
「そうよ、例え嫌いな人でも傷付けたら駄目よ」
「悪意を持って人を傷付ける人でもですね」
「そう、絶対にね」
「自分も同じことをしないことですね」
「そういうことよ、というか本当に嫌いだと徹底するのね」
 このことを今回も実感しました。 
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