恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百十八話 程昱、猫を愛でるのことその八
「オロチって自然の一部にしてもね」
「純粋なものはありませんね」
「連中からは邪悪なものを感じてたのよ」
「ですかああして常世や司馬尉仲達といった面々とも手を組む」
「そうしてるのね」
そのことをだ。彼女達は今わかったのである。
「そういうことなのね」
「はい、自然の中に存在している邪なものです」
「それがオロチなのね」
「言うならば災害です」
ナコルルはオロチはそれだと指摘した。
「彼等はそうした存在です」
「少なくとも人間どころかこの子達も」
孫尚香はまた動物達を見ながら言う。
「巻き添えにしてもね」
「何とも思わないですね」
「連中は自然を護るとか考えてないわよね」
「何もかもを壊してしまうつもりです」
「完璧に邪神じゃない」
孫尚香も言い切る。
「それじゃあね」
「はい、彼等はです」
「そうした存在だと考えて戦うべきね」
「若し彼等が勝てば」
どうなるのかもだ。ナコルルは言う。
「この世界の全てがです」
「破滅するわね」
「人間だけでなく」
ナコルルもだ。他の生き物達を見て話す。
「この子達もまた」
「皆殺されちゃうわね」
「全ての命が」
「そうなっちゃうわね」
「ですから」
「っていうかね。何なのかしらね」
孫尚香は不機嫌そのものの顔になってだ。そうしてだった。
「ああした。自分達だけが正しいっていうのは」
「間違っています」
「それが独善なのね」
このことをだ。孫尚香も悟った。
「自分達だけを正しいとして」
「他の考えを否定しますから」
「それでね。ああしてね」
「はい、全てを破壊しようとしています」
「そうしたら自然も何もないじゃない」
孫尚香は言う。
「全部破壊されちゃうんだから」
「ですから」
「そうね。それにしても」
孫尚香はそのだ。ナコルルの周りの生物達も見た。
そうしてだ。こう言うのだった。
「どの子も可愛いわね」
「はい、そうですね」
「この子達の為にもね」
「勝ちましょう」
「それとナコルルは何が好きなの?」
屈託のない笑みになってだ。ナコルルに問うた。
「食べものは」
「食べものですか」
「シャオはお肉が好きだけれど」
「はい、私もお肉は好きです」
「あっ、そうなの」
「他には鮭や山菜も」
そうしたものが好きだというのだ。
「塩等で簡単に味付けしたものが」
「それがなのね」
「アイヌ料理です」
それがナコルルの好きな食べものだというのだ。
「美味しいですよ」
「何か簡単だけれど素材を活かした?」
「はい、それがアイヌ料理です」
「和食はお醤油で」
孫尚香はあちらの世界の面々の話から考えていって話す。
「それでアメリカはケチャップとかマスタードよね」
「中華は色々ですよね」
「我が国は色々なの食べるからね」
それで色々だった。
「まあ色々あるわよね」
「フランスはチーズでメキシコはタコスで」
「で、アイヌ料理はそれだけなのね」
「はい、お塩や動物の脂だけで」
「素材勝負なのね」
「匂いがきついかも知れませんが」
「ああ、匂いはいいわ」
それは特にだというのだ。
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