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おぢばにおかえり

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第六十九話 先輩達と会ってもその四

「人にチョコどころかゴミあげて」
「もうしないから」
「だからもう」
「泣いたって許されないですよ、その人が許しても僕は百回生まれ変わっても許しませんよ」
「そこで止めないとはったおすわよ」
 遂に私もりっぷくしました。
「いい加減にしなさい」
「そうですか」
「そうよ、先輩に何てこと言うのよ」
「事実でも駄目ですか」
「言っていいことと悪いことがあるでしょ」
 例え事実でもです。
「だから言わないことよ」
「先輩がそう言われるなら」
「すいません、この子困ったところがありまして」 
 私は高井先輩と佐野先輩に頭を下げました。
「それでこんなことも言いまして」
「先輩が謝ることないですよ、僕はこんな人達に絶対に謝らないですが」
「だからいい加減にしなさいって言ってるの」
 八重歯を出してりっぷくして言いました。
「本当にね」
「そうですか」
「そうよ、というか先輩達はいい人達よ」
 同じ寮に一年いたからわかっているつもりです、佐野先輩では吹奏楽部でどれだけよくしてもらったか。
「だからね」
「そうした一面もですか」
「見てよ」
 そうしてです。
「考えないと駄目よ」
「それはそうですけれどね」
「わかってるならそうしなさい」
 本気でりっぷくして言いました。 
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