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おぢばにおかえり

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第六十九話 先輩達と会ってもその二

「あの人のお友達っていいますと」
「それはその」
「あの残酷な人と一緒にそうしたっていう」
 その通りですが返事に困る私にさらに言いました。
「断わるにも断り方あるのによくそんなこと出来ましたね」
「それって私のことよね」
 佐野先輩が言ってきました。
「高校一年の時の」
「もう五年も前よ」
 高井先輩は困った顔で言いました。
「そんな前のこと」
「人は自分がされたことは五年でも百年でも忘れないですから」
 新一君はお二人にとんでもなく冷たい声で答えました。
「というかこの人達バレンタインでもやったんですよね」
「バレンタイン?」
 思わず新一君に聞き返しました。
「何のこと?」
「ちょっと聞いたんですが」
 私の知らないお話でした、それをお話してきました。
「この人達自分を振った相手の人にバレンタインの時にチョコじゃなくて中が空のゴミ渡したそうなんですよ」
「そうなの?」
「そうですよ、そんなふざけたことする人達ですよ」
 私に怒った顔で言ってきました。
「どれだけ底意地悪いか、よく天理大学にいられますね」
「それ嘘でしょ」
 先輩達がそんなことするとか信じられません、それで思わず新一君にまた聞き返しました。 
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