夢幻水滸伝

「ここまでやな」
「ここまで？」
「ここまでといいますと」
「どういうことでしょうか」
「おらはここまでの器や」
　こう言うのだった。
「一人で出来るのはな」
「ではこれからはどうされますか」
「ウイグル統一までとなると」
「ここを治めるまでということでもあると思いますが」
「それからは」
「後は他の星のモンと協力してな」
　そうしてというのだ。
「やっていきたい、ここまでウイグルの統一を進めて政もしたけどな」
「それでもですか」
「ここからはですか」
「他の方と共にですか」
「ことを進めたい、青海省の莫が曹さんと手を組んだ」　
　金もこのことを知っていて周りに話した。
「それやとおらもな」
「曹様や莫様とですか」
「共に進まれますか」
「そうされますか」
「そうしよか、こっちから使者を送って」
　そうしてというのだ。
「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「これからは三人で、ですか」
「治めていかれますか」
「そうしてこか」
　こう言って実際にだった。
　金は曹に使者を送った、そして長安で使者が曹に話をした。すると曹は使者に満面の笑顔で答えた。
「よし、これからは一緒にや」
「働かれますか」
「金に伝えてくれ、共にや」
「この世界を救うのですね」
「そや、そしてな」　
　それでというのだ。
「これから会いたいともな」
「伝えよと」
「そうしてくれるか」　
　ドワーフジャイアントの使者に答えた。
「烏魯木斉に戻ったら」
「そうしてですね」
「その時の会談で正式にや」
「共に働いていくことをですね」
「決めような」
「それでは」
　使者も頷いた、そうして烏魯木斉に戻って金に曹の言葉を伝えると金もそれではという顔で答えた。
「よし、おらからな」
「行かれますか」
「長安にな」
　曹がいるそちらにというのだ。
「行くわ」
「それでは」
　こうしてだった。
　金は長安に行くことになった、かくしてウイグルで建造した空船に乗ってそのうえで長安に行くとだった。
　曹と会った、だがそこにだった。
　莫もいてだ、金は彼に声をかけた。
「そうや、自分は青海省やったな」
「そうです、お会い出来て何よりです」
「自分もおると有り難いわ」
「こちらこそです」
「ああ、自分等同じ学年やったな」
　曹は二人を見て笑顔になった。