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おぢばにおかえり

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第六十八話 入学式その十九

「私はそう思うわ」
「そうですよね」
「ええ、ただ本当に代々だから」
 女の子ばかり生まれます。
「やっぱり何かとあるのでしょうね」
「ご先祖様が女の子が欲しいと思ってか」
「女の子はいらないって思ったかね」
 そうしたことを思いました。
「そうだったのかしらね」
「どっちも有り得ますか」
「ええ、それでどちらにしてもね」
 女の子が欲しくてもいらなくてもです。
「悪いことじゃないでしょ」
「世の中両方いないと駄目ですしね」
「音の人も女の人もね」
「そうですからね」
「だからね」
 女の子しか生まれなくてもです。
「いいと思うわ、私は」
「そうですよね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「それはそれでいんねんだから」
 このことは事実だからです。
「覚えておくことよ」
「そうなんですね」
「それがいんねんだってね」
「白いんねんでも悪いんねんでもね」
 どちらにしてもです。
「いんねんについてはよく考えないとね」
「そうですね、僕は親戚のことも僕の魂自身も」
「いんねんがあるのね」
「自分でも物凄いと思います」
「新一君も自覚しているのね」
 いんねんのことをです、私は思いました。
「そうなのね」
「変な親戚多いですしね」
「相当な人結構いるの」
「いますよ、父方にも母方にも」
「そうなのね」
「少しお話した時あったと思いますが」
「お祖母さんとか叔父さんとか?」 
 そういえば聞いたことがありました。 
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