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おぢばにおかえり

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第六十八話 入学式その十五

「そんなに私の振袖姿似合ってるの」
「最高ですよ」
「高校から一緒に子に七五三とか言われたわよ」
「先輩が小柄だからですね」
「そう、小さいからってね」
「それだけ可愛いってことですよ」
「そうかしら」
「アイドルグループに入られるとかは」
 今度はこんなことを言ってきました。
「考えてません?」
「何言ってるのよ」
 私は眉を思いきり顰めさせて新一君に言い返しました。
「私がアイドルとか」
「なれますよ、それもトップアイドルに」
「だから何言ってるのよ」
「あの国民的グループに入って」
「四十八人いるあの?」
「先輩だったらすぐにセンターですよ」 
 つまりトップだというのです。
「確実に」
「そんなこと言うの新一君だけよ」
「そうなんですか」
「からかわないでよ」
「僕人をからかったりしないですよ」
「本気で言ってるのよ」
「もう完全に」
 そうだというのです。
「今からでも応募しません?」
「しないから」
 アイドルには興味がないといいますか自分がなるとか考えたことはありません。私は子供の頃から教会を継ぐことを考えています。
「絶対にね」
「いつもそう言われますね」
「だから私アイドルにはなれないから」
「可愛くないからとか言うんですよね」
「そうよ、ブスって言われたこともあるのよ」
「その人の目がおかしいだけですよ」
「そうかしら」
「そのお顔とスタイルと歌唱力と声ならですよ」 
 何か全部です。 
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