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おぢばにおかえり

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第六十八話 入学式その十四

「態度にもね」
「出ますから」
「そうよね」
「もうそのことは絶対ですから」
「何度も言うけれどその癖性分なおしなさいね」
「やっぱりそうしないと駄目ですか」
「新一君の為にもね」
 私は彼にあくまで言いました、ですが。
 ここで杉浦さんが私に言ってきました。
「ツーショット撮ったし後はどうするのかな」
「これからですか」
「うん、千里ちゃんまだ時間あるよね」
「今日はもうこれといって」
 私は杉浦さんに答えました。
「ないです」
「じゃあ阿波野君と参拝言ってきたらどうかな」
 神殿までというのです。
「そうしたらどうかな」
「そうですね、じゃあ着替えて」
「そのままの服じゃ駄目かな」
「もう入学式終わりましたし」
 それに新一君も撮影を終えましたし。
「ですから」
「もういいんだね」
「はい、着替えてきます」
「そうですね、僕もこれで充分ですし」
 新一君も言ってきました。
「一生の宝にさせてもらいます」
「大袈裟でしょ」
「大袈裟じゃないです、本当にそうさせてもらいますし」
 新一君は私にさらに言いました。
「今日という日も忘れないです」
「そうなの」
「はい、そうさせてもらいますね」
「私の入学式なのに」 
 それなのにと思って言いました。
「新一君の入学式みたいね」
「そこまで嬉しいんですよ」
「私の入学式が」
「本当におめでとうございます」
「こちらこそね、ただね」
 私は新一君にこうも言いました。 
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