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麗しのヴァンパイア

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第四百二十三話

               第四百二十三話  素敵なランチ
 カーミラは使い魔達が出してくれた刺身と天麩羅それに野菜と共に煮た豆腐を前にした、そしてだった。
 それ等とご飯を見て言った。
「実にね」
「美味しそうですね」
「私達から見てもです」
「そう思えます」
「ええ、そしてお酒は」
 こちらについても言うのだった。
「日本酒ね」
「はい、白ワインもありますので」
「お気に召すまま楽しまれて下さい」
「日本酒は大吟醸です」
「白ワインはご主人様の好きなモーゼルです」
「モーゼルもいいけれど」 
 それでもとだ、カーミラは自身の使い魔達に答えた。
「今日は日本酒にするわ」
「そちらですか」
「そちらを楽しまれますか」
「その様にされますか」
「そうするわ、では頂くわ」
 優雅に微笑んでだった。
 カーミラは漆塗りの箸を取って食べはじめた、そして。
 刺身に天麩羅それ等を食べて日本酒を飲んで述べた。
「これは最高よ」
「最高ですか」
「そこまでの美味しさですか」
「そうなのですね」
「ええ、お魚のお刺身を食べて」
 見れば鯛である、それを一尾生け造りにしているのだ。
「そして海老や鱚、烏賊に山菜の天麩羅を食べると」
「それで、ですね」
「非常によいのですね」
「そこで日本酒も飲むと」
 おちょこで飲みながらの言葉だ。
「尚更いいわ、これは最高の贅沢の一つよ」
「そこまでですか」
「和食はいいといいますが」
「ご主人様をしてそう言わせるとは」
「和食恐るべしですね」
「そして今度は」 
 豆腐を見た、昆布だけのだしで野菜や茸と共に鍋の中にある。
「こちらも頂くわ」
「お入れします」
「そしてぽん酢で味付けします」
「そうさせて頂きます」
 使い魔達は口々に言って実際に豆腐等を碗に入れてぽん酢をかけてそのうえでカーミラに差し出した。カーミラはそれも食べて言った。
「こちらもね」
「美味しいですね」
「そうなのですね」
「満足出来るわ」
 ここでも笑顔で言った、だがここでもう一品来たのだった。


第四百二十三話   完


                     2021・11・27 
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