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夢幻水滸伝

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第二百二十八話 寧夏の戦いその九

「そうするで」
「それでは」
「自分も頼むで」
「はい、それでは」
「行くで」
 こう言ってだった、空から。
 羅は敵軍に騎兵隊を率いつつ突進した、青龍偃月刀を振るうと。
 敵を斬るよりも振るった時の衝撃波で敵軍の将兵達が薙ぎ倒され吹き飛ばされ断ち切られた。一振りで何十人も倒され。
 敵軍は為す術もなく倒されていった、そして昼にはだった。
 敵軍は退いていた、西の星の者達の采配もあり軍は崩れずもう駄目だと思った時に撤退がはじまっていて。
 蘭州の方に退いていった、残はその敵軍を見て羅に問うた。
「追いますか」
「いや、兵の疲れが凄い」
 昼まで戦ってとだ、羅は残に答えた。
「自分も今はかなり疲れてるやろ」
「それは」
「そやな、そやからな」
「これ以上はですか」
「追わんでな」
 追撃をせずにというのだ。
「休息に入る、そしてな」
「それで、ですか」
「充分休んでからな」 
 それからというのだ。
「あらためてな」
「進軍ですか」
「蘭州に向けてな、それに今の戦いでな」
 羅はさらに言った。
「敵には相当な打撃を与えた」
「そやからですか」
「戦はこれで決した」
「蘭州はおらっち達のもんですか」
「それだけやない、戦局自体もな」
 こちらもというのだ。
「これでな」
「おらっち達のもんにしましたか」
「そや、これで蘭州も手に入れたら」
 そうすればというのだ。
「もうな」
「勝ちは絶対ですか」
「そうなる、ほな休養を取ってな」
「それからですね」
「補給や整備も整えてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「蘭州に進軍ですね」
「そうするで」
「これからも水路ですね」
 屈が言ってきた。
「後はどう速く進むか」
「そのことがな」
「重要ですね」
「そや、これまでは黄河を使ってきたが」
 その水運をというのだ。
「これからもな」
「黄河を使いますね」
「そうしてな」
 そしてというのだ。
「進んでくで」
「そうしますか、では」
「先に進むで」
 休養と整備そして補給が整えばというのだ。
「敵も黄河を使って撤退してるしな」
「敵もわかっていますね」
「流石は星のモンやな」
「そうですね」
「そやな、それだけの頭がある」
 黄河即ち水運を使うだけのというのだ。
「陸路よりもな」
「そうですね、ほな」
「これからも黄河を使って進むで」
「わかりました」
 屈は羅の言葉に頷いた、そうして全軍に休養を摂らせそれと共に整備と補給も行わせそれが終わってからだった。 
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