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おぢばにおかえり

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第六十七話 春休みが終わってその三十七

「奥華の子ですね、彼」
「子供の頃からいるみたいなだね」
「はい、これまで見なかったのに」
「わしもだよ、彼高校からおみちに熱心には一旦だよ」
「それまでは特にですか」
「結構おぢばに帰ったり布教所に行ってたらしいけれどね
 それでもというのです。
「しょっちゅう顔出す様になったのはね」
「天理高校に入ってからですか」
「そうだよ、詰所に来ない休日は大教会にいたり布教所にいたりするからね」
「そうなんですね」
「平野の教会にも顔出すしね」
「あちらにもですか」
「平野の大奥さんは奇麗な人ですねとも言ってたよ」
 今の会長さんのお母さんにあたる人です、奥華ではかなり有名な人です。
「実際あの人奇麗だけれどね」
「そういえばあの子お年寄りに好かれる感じしますね」
「そうそう、あれで人気あるんだよ」
「そうなんですね」
「礼儀正しいいとか謙虚とか言われていてね」
「私はそうは見えないんですが」
 図々しくて厚かましいというのが私から見た新一君です、けれど他の人はそう言うことが不思議で仕方ないです。
「どの人もそう言いますね」
「うん、わしもそう思うよ」
「そうなんですね」
「ああした子はいいようぼくになるよ」
「そのことも言われます」
 他の人達にです。
「私の認識と違いますね」
「千里ちゃんには態度が違うからね、彼は」
「それはかなりありますね」
 気になって仕方のないことです、新一君のことで。 
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