夢幻水滸伝
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第二百二十五話 東北掌握その九
「これといって」
「そして南やが」
こちらの話は魯がした。
「河南の呉が棟梁でな」
「山東の巴が軍師でな」
「あいつはほんまに職業が軍師やしな」
「その立場におって」
そうしてというのだ。
「学者の郁も補佐してる」
「そしてやな」
「中国の統一も」
これもというのだ。
「考えてる」
「それが今の北の状況や」
「その中でどう統一するか」
「そや、どう考えてる」
「勢力は南が大きい」
即ち呉達がというのだ。
「人口も多いしな」
「領土は西の方が広くて資源も西の方が持ってるが」
「南は人口が多くてしかも産業が発達してる」
「華北のかなりの部分やしな」
「そや、こっちに匹敵する」
そこまでの勢力だというのだ。
「馬鹿に出来ん」
「ほな呉達と覇権を争うな」
「そうなるな」
「最初に戦いますか」
陳は羅に戦略を尋ねた。
「そうしますか」
「いや、そうするとな」
どうなるかとだ、羅は陳に答えた。
「まさに二匹の虎が争う」
「そうなるからですか」
「それは避けたい」
「ほな」
「そや、まずはな」
「西ですか」
「南を牽制しつつな」
そのうえでというのだ。
「西をな」
「攻めますか」
「攻めるか」
若しくはというのだ。
「こちらに入ってもらうか」
「どちらかですか」
「そうしたい」
こう言うのだった。
「まずはな、そして北と西を一つにして」
「その力で南と戦いますか」
「今そう考えたが」
「そうですね」
そう聞くとだ、陳は述べた。
「人口や国力はこちらの方が上で」
「有利やな」
「星の人も相手は三人に対して」
「こちらは五人や」
「有利です、ですが圧倒的かというと」
「ちゃうな」
「それに南に対してです」
その彼等にというのだ。
「備えを置かねばならないので」
「我等五人全員が行くことは出来んな」
「どなたか。二人程です」
それだけというのだ。
「留守を守ってもらって」
「そうしてやな」
「西に向かうことになるでしょう」
「即ち実質三人やな」
「はい、それをどうするか」
「それやな」
羅は陳の言葉を聞いて腕を組んで思索に入った、そうして暫く考えてからそのうえでこう言ったのだった。
「助っ人頼むか」
「助っ人ですか」
「丁度日本に傭兵というか何でも屋やってる星のモンが四人おる」
こう屈に答えた。
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