夢幻水滸伝

「それはいきなり出て来るものやない」
「育てることですね」
　屈も言ってきた。
「金の卵を産む鶏を」
「そや、どないして金の卵を産むか調べてな」
「把握して」
「金の卵を産ませる様にしてな」
「育てることですね」
「そやからな」
　それ故にというのだ。
「今の我等は」
「そうした鶏をどんどん育てていますね」
「一羽だけやなくてな」
「何羽も」
「そうしてるんや」
「ほなこれからも」
「そうしてくで」
　羅は屈にも笑って話した。
「ええな」
「わかりました」
　屈は羅のその言葉に頷いて応えた。
「そうしていきましょう」
「是非な」
「そうしてやがては」
「重工業もこれまで以上にな」
「力を入れていきますね」
「鉄鋼業にしてもな」
　こちらの産業もというのだ。
「そうしてくで」
「鉄鋼業が軌道に乗ればちゃいますね」
「かなりな、アメリカではもうかなりのもんや」
「この世界での最先進地域ですし」
「もっと言えばこの世界でもな」
「そうなってますね」
「あと日本がよおて」
　技術レベルはというのだ。
「そしてな」
「次に我が中国ですね」
「それから東南アジアとかオセアニアで」
　その順番になっていてというのだ。
「中南米とかアフリカや」
「この世界の技術の順序はそうですね」
「中南米とアフリカで大体起きた世界の一八四〇年代位か」
「まあそんなところみたいですね」
「中国は二十世紀初頭位でな」
「日本は一次大戦位で」
　この国の技術レベルの話もした。
「アメリカは二次大戦ですね」
「東南アジアとオセアニアは一八六〇年代か七〇年代か」
「そうしたところで」
「北極上空や地下世界は産業革命達成当時やな」
「そちらはその様ですね」
「他の地域はそれ以前や」
　産業革命以前だというのだ。
「勿論農業革命もな」
「まだの域ですね」
「特に欧州はかなりな」
「技術的にはですね」
「低いな」
「この世界ではそうですね」
「その中でマロリーとかユゴーは頑張ってるわ」
　欧州の星の者達はというのだ。
「他の地域よりもさらに勢力が多くて」
「群雄割拠で」
「そちらのことも厄介やがな」
　それでもというのだ。
「技術的にもな」
「大変な状況ですね」
「欧州はな」
「そやから内政してもですね」
「こちら程結果はすぐにしかも大きく出んでな」
　そしてというのだ。
「統一もな」
「順調やないですね」
「各国共な」
「あっちの星のモンは全員神星か天の星のモンやが」　
　魯はこのことを話した。