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夢幻水滸伝

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第二百二十一話 遼寧省での苦労その六

「そう思ってる」
「我々としては」
「そうは思いません」
「非常にいい進展です」
「瀋陽とその周りの発展を見ますと」
「まさに日の出の勢いですが」
「そうなんやな」
 屈は官吏達の言葉を書類に次々とサインをしてそのうえで事務処理を行いながらそのうえで述べた。
「それは」
「はい、まことに」
「今も書類を処理されていますね」
「その様な速さはありません」
「我々ではとてもそうはいきません」
「到底」
「そうやとええが僕はな」
 屈はさらに言った。
「今で必死やしな、政と戦よりも」
「それよりもですか」
「やはり冒険にですか」
「手先のことですか」
「そちらのことですか」
「そうした仕事の方がな」
 どうにもというのだ。
「得意や」
「左様ですか」
「では本来はですね」
「勢力の棟梁よりもですか」
「それよりもですか」
「冒険に出たりして」
 そしてというのだ。
「罠や宝箱の解除とかの方がな」
「得意ですか」
「屈様は」
「むしろですか」
「その方がですか」
「いけると思う、少なくとも僕だけやと」
 今も書類仕事を続ける、書類はどんどん処理されていっている。
「遼寧省の統一は出来ても」
「それからは、ですか」
「難しいですか」
「そう言われますか」
「その様に」
「どうもな、河北省を見たら」
 遼寧省の南のこの省をというのだ。
「星の人が二人おるな」
「羅様と魯様ですね」
「今はお二人で河北省を統一されましたね」
「そして善政を敷き豊かにしているとか」
「羅様は神星の方ですし」
「かなりのお力ですね」
「僕は人星や」
 ここで屈は自分のことも話した。
「星のモンでも格下や」
「だからですか」
「神星や天星の方と比べると落ちる」
「そう言われますか」
「相当にな、勝てるもんやない」
 それこそというのだ。
「ほんまにな」
「それではどうされますか」
「これからは」
「今は勢力も拡大しようとしています」
「周りの街や村が恭順の意を示してきて」
「出来るだけのことはやる」
 屈は官吏達に答えた。
「まずはこの遼寧省の統一は目指す、しかしな」
「それでもですか」
「それからのことはですか」
「屈様としましては」
「僕一人では限界やろな、それに僕は中国の統一は考えてへん」
 このことも言うのだった。
「そやから他の星の人と一緒にやってくこともな」
「抵抗はないですか」
「そうなのですね」
「ではやがては」
「他の方と」
「そうしていこか、そやけど今は」
 今現在のことも話した。 
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