学生声優
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第一章
学生声優
高校生でありながら人気声優である斎藤満里奈が転校してくると聞いてだった、浅井萌花達は色めきだった。
「あの魔法少女だった」
「そうそう、朝のあのシリーズにも出ていたし」
「人気アニメ幾つも出てるわよね」
「妖怪ものでもね」
「あの娘が私達と同じ歳なのは知ってたけれど」
「まさかね」
友人達と共に彼女のことを話した。
「うちの学校に転校してくるとか」
「思わなかったわね」
「うちの学校が芸能活動にも色々便宜計ってくれるかららしいけれど」
「まさかね」
「うちの学校に来るなんて」
「何かね」
ここで萌花は言った、一七〇近い長身で茶色の髪をポニーテールにしている、大きな目で丸顔で手足は長い。
「あの娘声も演技もいいけれどお顔もね」
「そうそう、声優雑誌でグラビアに出てるわね」
「それも毎日位」
「そっちでも人気よね」
「キャラのコスプレもするし」
「可愛い系よね」
「実際に観たらどんな風か」
萌花は友人達に話した。
「楽しみね」
「まあ性格悪かったら無視するけれど」
「それでもね」
「普通の娘だったらお話してね」
「仲良くしたいわね」
「そうよね」
こんな話をして満里奈が来るのを待っていた、そして。
満里奈は何と萌花質のクラスに来た、学校の制服である黒と銀のブレザーとグレーのスカートそれに赤ネクタイ姿の彼女を見て。
萌花も他のクラスメイト達も驚いた、それでだった。
萌花は満里奈が挨拶をしたホームルームとその後の一限目が終わってから友人達に自分の用意された席に座っている満里奈を観つつ言った、見れば彼女は他の女子グループ達から何かと話し掛けられている。
「小さいわね」
「大体一四四位?」
「絶対に一四五ないわよ」
「というかあの娘あんなに小さかったの?」
「あれじゃあ小学生じゃない」
「しかも童顔だから」
このこともあってというのだ。
「余計によね」
「小さく見えるわね」
「あれじゃあ子供よ」
「小学生よ、まんま」
「まさかあんなに小さいなんてね」
「思わなかったわね」
「観たらね」
萌花は自分のスマートフォンを出して彼女のことを検索した、そしてそのウィキペディアを観て話した。
「身長一四四ってあるわ」
「あっ、そうだったの」
「公式でもそう書いてあるの」
「それ位の背って」
「そうなの」
「お顔は観ていたけれど」
グラビア等でというのだ。
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