夢幻水滸伝
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第二百二十話 神と天の二人その九
「出陣の前にあいつに使者を送ってな」
「仲間になる様にか」
「誘いをかける、あいつに野心がないならな」
「仲間に誘ってやな」
「一緒にやってく」
「それがええな」
魯は羅のその言葉に笑顔で応えた。
「やっぱり戦うよりもな」
「話で仲間にする方がええやろ」
「無闇に戦わずにな」
「武は矛を止める」
「そう書くな」
「戦い続けても傷付くわ」
そうなってしまうというのだ。
「それよりもな」
「無駄な戦を避けられるのならな」
「戦わんことや、戦わずして勝つ」
羅はこの言葉も出した、今彼の頭の中には攻めることよりもどうして話で勢力を拡大していくかがあった。
「それが最善やからな」
「屈についてもやな」
「まずは話す」
そうするというのだ。
「ええな」
「わかった、ほな動きだしたらか」
「あいつに使者を送る、そしてその使者は」
羅はここでだった。
にやりと笑ってだ、こう言った。
「我がな」
「自分から行くか」
「そうするわ」
こう言うのだった。
「あいつにはな」
「そうするか」
「そしてな」
羅はさらに言った。
「あいつを加える、やっぱり星のモンにはな」
「星のモンやな」
「同じ立場のモンでや」
それでというのだ。
「話をしてな」
「そしてやな」
「あいつを仲間にする、あいつは一千万の民と四万の兵を擁してる」
「遼寧最大の勢力やな」
「そうなってるからな」
だからだというのだ。
「戦略の意味でもな」
「遼寧掌握のな」
「すぐに仲間にしたい、勿論仲間にしたらな」
「あいつにも頑張ってもらうな」
「そうしてもらう」
絶対にという言葉だった。
「あいつの手は器用で評判や」
「そやな、職業は鍵師でな」
「ゴブリンやからな」
「手先は器用や、技術も持ってる」
こちらの能力も高く特殊技能も持っているというのだ。
「そやからな」
「是非やな」
「あいつにはな」
まさにというのだ。
「どんどんや」
「働いてもらうか」
「そうしてもらう、人材としてもな」
「得難いな」
「それだけにな」
羅は屈について話を続けた。
「是非な」
「仲間に加えたいな」
「正直うちの勢力は技術面ではな」
「まだまだやな」
「確かな人材がおらんからな」
その為にというのだ。
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