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夢幻水滸伝

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第二百二十話 神と天の二人その一

                第二百二十話  神と天の二人
 羅は魯が来たと聞くと書類に次々とサインをしながら言った、使ってる文具は筆ではなく万年筆となっている。
「そうか、来たか」
「はい、ご自身から」
「落ち着いたら自分からと思ってたけどな」
「それがですね」
「向こうから来たな」
 自分に書類を出す鰐人の官吏に述べた。
「あいつも思うところあってか」
「それ故にですね」
「来たか、ほなな」
 魯はさらに言った。
「我も是非な」
「お会いしたいですか」
「そうしたい」
 こう官吏に述べた。
「自分からもと思ってた、それにな」
「それにといいますと」
「実は仲間にしたいと思ってる」
「それ故にご自身からですね」
「会いに行くこともな」
 この様なこともというのだ。
「考えてた」
「そうでしたか」
「そやからな」
「これよりですね」
「会う」
 考えはもう決まっていた。
「そうするで」
「それでは」
「とりあえず仕事はな」
 今している事務仕事はというのだ。
「午前の分は終わるし」
「それで、ですね」
「昼飯でも食いながらな」
「ご一緒にですね」
「そうしながらな」 
 そのうえでというのだ。
「話をしよか」
「そうされますか」
「そしてな」
 羅はさらに話した。
「あいつとどうしてくか」
「そのことをですね」
「決めたい」
「それでは」
「ただな」
 ここで羅はこうも言った。
「それ次第であいつと仲間になることもあれば」
「敵同士にもですね」
「なるな」
 こうも言うのだった。
「果たしてどうなるか」
「それは、ですか」
「わからんな、出来ればな」
 羅は万年筆を動かしつつ話していった。
「あいつとはな」
「お仲間にですね」
「なりたい、どうもこの世界拳で語り合うところもあるが」
「それなくですね」
「仲間になりたい、そうなる為にもな」
 まさにというのだ。
「話でな」
「決めたいですね」
「そうしたわ」
 こう言うのだった。
「今からな」
「それでは」
「昼飯は二人分や」
 即ち魯の分も用意しろというのだ。
「ええな」
「では」
「あいつと話をするで」
 笑顔で言ってだった、羅は魯が来たと聞いて会うことを決めた。そのうえで今は書類仕事をしていった。 
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