ライブジャスティスシリーズ
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五河シャイニング/降臨するゼロ
ゼロ「サンダルフォンベータスラッシュ!!」
ベリアル「ベリアルジェノサンダー!!」
ズガァアアアア!!
ゼロ「ぐあああ!!」
ビルに叩きつけられたゼロにベリアルはギガバトルナイザーを腹部に突き刺し、二発目のベリアルジェノサンダーをゼロ距離で発射しようとする。
十香「させるかあああああ!!」
十香は暴虐公から紫の斬撃を2発繰り出し、ゼロをベリアルから引き剥がす。
ゼロ「助かった、十香」
十香「全く、死に急ぎも良い所だ」
ベリアルは更にギガバトルナイザーから次元を開き、そこから無数の光弾を生成する。
ベリアル「ベリアルショット!!」
ゼロ「抑え込むぞ、十香!!」
十香「言われなくても!!」
光弾がまるで弾幕の如く二人を襲う。
剣で全ての光弾を切り伏せ、ゼロと十香は背中合わせでベリアルと対峙する。
ベリアル「少しはやるじゃないか、これだけの攻撃を受けてもなおまだ気を張るとは」
ゼロ「あんたと違って、俺には護るべきものがある。ただ奪うだけのお前には分からないだろうがな」
十香「私の存在理由は、十香の幸せと士道だけ。その為にも、私もシドーも死ねないのだ」
ベリアル「良い覚悟だ、それならこちらも容赦はしないよ?」
ゼロ「!!」
するとゼロの脳内に謎の記憶が脳裏を過る。
黒服の男、血塗れの少年、誘拐される真那の様な少女、白い髪の少女の絶叫……
ゼロ「十香、先に戻れ、俺一人でやる」
十香「どういうつもりだ!!」
ゼロ「こいつとは、自分で決着を付けたい」
ゼロは封解主を突き付け、反転態を解いた。
十香「一体、何を……」
ゼロ「心配ない、必ず戻る、こいつは俺の手で倒さなきゃいけない気がするんだ。頼む」
十香はそれを受け入れ、フラクシナスへと撤退していく。
そしてゼロはその記憶に対し、ベリアルに聞く。
ゼロ「崇宮と言う人を、知っているか?」
ベリアル「何?」
ゼロ「何か、知ってるんじゃないのか!!」
ガキィ!!
そう叫び、ゼロは鏖殺公で斬りつけ、ギガバトルナイザーと鍔迫り合う。
その姿はまるで装着者である士道が怒りと共に剣を振り上げ、まるで何かの復讐心に取り憑かれた様な姿だった。
ズガガガガ!!
激しい剣戟と共にゼロは叫ぶ。
ゼロ「お前は大事な人を泣かしている、泣かしちゃいけない誰かを!!」
ベリアル「まさか、そのスーツは……」
ゼロ「感じるんだよ、俺の心が……、スーツが、ファントムの後悔をッ!!何年も待ち続けてる、大切な誰かの事を!!」
鏖殺公によって全身を斬りつけられ、ベリアルスーツは損耗率40%に達していた。
ベリアル「ここで、終わらせる!!」
ベリアルはスペシウムブレードから黒いスペシウムエネルギーを生成し光線技の構えを取る。
ゼロ「終わるのは、お前だアアアアァァァ!!」
ゼロは全身のスペシウムエネルギーをオーバーフロー寸前まで稼働させ、腕をL字に組んだ。
アイザック「デスシウム光線!!」
ゼロ「ワイドゼロ……ショットォォォ!!」
黒と白のスペシウムエネルギーがぶつかり合う、周囲にいたフラクシナスが揺れる。
衝撃で揺れる艦内の乗組員たちが物に掴まる中、一人だけ艦内でそれを見つめる。
村雨令音、彼女は衝撃の中、背後に現れたファントムと共に突然消滅した。
ゼロ「負けるかアアアア!!」
ベリアル「消えろおおおおお!!」
その瞬間、ゼロの脳裏に記憶が再び過る。
ゼロ「俺が……真士」
その瞬間、霊結晶が輝き始め、ワイドゼロショットの威力が上がる。
ベリアル「な、何故だアアアア!!」
屋上の入口の壁に叩きつけれたベリアル、そこをゼロとベリアルがマスクオフし、追い詰めた。
ゼロ「思い出したよ、30年前、俺はお前に殺された」
ベリアル「まさか……」
ゼロ「そうだ、俺の本当の名は、崇宮真士。そして五河士道は、真士の生まれ変わりだ!!」
ベリアルはそれを見て思い出す、あの時士道と出会った時、感じたあの既視感を。
ベリアル「あっはっはっは、やはり、勘違いではなかったようだ。傑作だよ、まさか、私が30年前に手にかけたあの少年が、こうして私に歯向かうとは」
その時……
ファントム「ようやく思い出したね、シン……」
ゼロ達の前に突如としてファントムと令音が現れた。
ゼロ「ファントム……やっぱり令音さんと繋がってたんだな」
令音「何も、一人だったって事だけど」
ガシャン!!
突如としてゼロスーツの胸部アーマーが変形し、はめ込まれた霊結晶がファントムの元へと帰って行く。
令音「これが、私の正体よ」
カッ!!
光と共に、ゼロが目にしたのは……
何度も記憶の中で目にした、あの少女だった。
ベリアル「始原の……精霊……」
その少女は優しく微笑み、ゼロに駆け寄る。
???「ようやく出会えた、私の大切な人……」
ゼロはスーツを解除し、涙を流しながらその名を読んだ。
士道「崇宮……澪……」
その姿を目にしたベリアルをギガバトルナイザーを手に、ベリアルショットを打ち込む。
だがその攻撃は弾き返され、澪は告げる。
澪「レイオニクス能力を存分に使っての王様ごっこは楽しかった?」
ベリアル「遊んでいる男は嫌いかな?」
澪「少なくとも、あなたとは遊びのセンスは合わない、ましてや私の霊結晶が目的でシンを手にかけた男とはね」
ガキィ!!
ベリアル「こ、これは……」
ベリアルの身体が光の拘束具で壁に貼り付けられる。
そして澪は士道の身体に抱き着いた。
澪「ここまで、辛かったでしょ?頑張ったね、シン……」
その時士道は澪の気持ちを察しながらも、心の奥底で感じていた。
自分は崇宮真士、でも今の自分は五河士道という一人の人間であり、真士とは名乗れない事を。
だが、それも澪は気付いていた。
士道「澪、俺は……」
澪「わかってる、自分は五河士道でありたいと思ってる。でも、私が欲しかったのは、シンの温もりと、優しさだよ。それをあなたは持ってる。思ってたんだよ、例え私の力で存在そのものを作ったとしても、それはシンじゃないって」
士道は澪の髪に触れると、その本心を察した。
士道「だからこそ、俺を生み出したんだろ?待ち続けても帰ってこないなら、自分の生み出した真士の人形に……
自分は殺されたかったって……」
澪「!!」
澪は自分の望んでいた事を士道に告げられ、動揺する。
澪「なんで……知ってるの……」
士道は鋭い視線で澪に告げる。
士道「ベリアルと戦った時、感じてたんだ。お前の心の叫び、でも、俺は真士の記憶は持っていても真士になるつもりも無いし、お前を殺すつもりもない。寧ろ、お前を救ってやりたいんだ。ずっと泣き続けていた、俺のかつての恋人を」
その言葉に澪は涙をあふれさせ、荒廃した街を見渡し、士道に告げる。
澪「私は……こんな街を望んだわけじゃない、シン、もしあなたが私を救ってくれるなら、私の願いを聞いてくれる?」
士道「ああ、お前はどうしたいんだ?」
澪は輪廻楽園(アインソ・ソフ)を使い、フラクシナスから精霊たちを呼び出す。
澪「私はやり直したい、この世界を、シンがこの世界で出会った、皆と!!」
澪は黄金を身に纏い、士道は澪の手を掴む。
士道「それが、澪の望みなら、皆、力を貸してくれ!!」
精霊11人「わかった!!」
精霊たちを束ね、士道は再びゼロスーツを身に纏い、澪の力で精霊たちと融合した。
世界に現れたの黄金のウルトラマンゼロだった。
ゼロ「我が名はゼロ、奇跡の戦士、シャイニングゼロ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
シャイニングゼロは降臨すると、大きな閃光と共に、世界を飲み込んだ。
光に飲まれた街、それは士道が創造した、新世界がこの次元に生まれ落ちたのだった。
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