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おぢばにおかえり

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第六十七話 春休みが終わってその六

「そこでわからないのが駄目なの」
「ちっちの駄目なところよ」
「そんなのだから今まで誰とも付き合ったことないのよ」
「折角可愛いのに」
「可愛いかどうかはともかく」
 私は皆に言い返しました。
「誰かと付き合うならね」
「お婿さんになる人ね」
「その人でないと、っていうのよね」
「ちっちは」
「そうよ、そうした人でないと」
 私としてはです。
「お付き合い出来ないわ」
「そう言うから余計駄目なのよね」
「交際経験ないのよ」
「全く。一生とかね」
「幾ら何でもでしょ」
「軽い気持ちで突き合ったら駄目よ」 
 これはお友達のお付き合いでもです。
「だからよ」
「一人の人となの」
「一生っていうのね」
「そう、お付き合いするなら」
 もうそれならです。
「そうじゃないとね」
「今時珍しい考えよね」
「もっと軽く考えたらいいのに」
「そんなのだからね」
「告白するにも勇気がいるのよ」
「一生とか言われたら」
 皆飽きれて言ってきました。
「誰だって引くわよ」
「幾ら人気があってもね」
「それじゃあね」
「人気?ないでしょ」
 男の子にそうした意味ではです、私だってそれ位はわかっています。自分が男の子にもてるかどうかです。
 それで、です。皆にも言いました。 
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