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おぢばにおかえり

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第六十七話 春休みが終わってその五

 それで困った顔で皆にこうも言いました。
「正直お婿さんが来てくれるかね」
「不安なのね」
「そのことが」
「どうにも」
 来てくれなかったら教会を継いでくれる人がいません、私が教会長になることも出来ますがやっぱり天理教の教会は夫婦揃ってですから。
「不安になる時もあるわ」
「うん、それは杞憂ね」
「ちっち自身のお話を聞いてもね」
「問題は相手の子も奥手みたいなことね」
「一気にいけばいいのに」
「押して押して押しまくればね」
「ちっちだったら陥落するのに」
 皆笑ってこんなことを言いました。
「私達から言おうかしら」
「その子にあったらね」
「というかちっちのご両親も言えばいいのにね、その子に」
「もう言ってるからも知れないけれどね」
「まあちっちは大丈夫よ」
「お婿さん来てくれるわよ」
「そうかしら」
 私は本当に不安でした、それで言いました。
「誰かいるかしら」
「もうキープ状態じゃない」
「絶対安心していいわ」
「その子が大学卒業する位になったら」
「もう決まりよ」
「その子が誰か全然わからないけれど」
 何処の誰でしょうか、その子とか言うには同学年か年下だということはわかりますがそれだけです。 
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