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八条学園騒動記

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第六百三十七話 酒池肉林とはその一

                酒池肉林とは
 アンは鮭を受け取って飲みつつギルバートと共に後夜祭が行われるグラウンドに出た、するとだった。
 ギルバートはアンに牛肉の串焼きを持って来て言った。
「では飲んでな」
「食べるのね」
「そうしよう」
「それじゃあね」
「牛肉と日本酒はいいな」
「親子関係にないからね」
 それでとだ、アンは肉を受け取りつつ答えた。
「だからね」
「大丈夫か」
「それでギルバートも」
「アッラーに謝罪した」
 既にというのだ。
「飲むからな」
「そうなのね」
「豚肉は今は食べるつもりはないがな」
「お酒飲むのなら」
「やはりな」
 コーランで禁じられているからだというのだ。
「ここはな」
「そうしたのね」
「もうな」
「じゃあ大丈夫ね」
「そうだ、それとだ」
「それと?」
「このお肉は美味しい」
 実際に食べつつ話した。
「いいお肉で焼き加減もだ」
「いいのね」
「塩と胡椒で簡単に味付けしているが」
 それでもというのだ。
「そのシンプルな味付けがな」
「いいのね」
「美味しい」
 感想は一言だった。
「これは幾らでも食べられる」
「食べ放題だしね」
「マウリアの人達もいるが」
「あの人達はヒンズー教徒が多いわね」
「だからな」
 どうしてもというのだ。
「牛肉は食べない」
「他のお肉ね」
「それで鶏肉や羊肉もある」
 こちらもあるというのだ。
「しかも食べ放題だ」
「それはいいわね」
「どうも毎回仕入れてな」
 それぞれのクラスの店でだ。
「残ってな」
「それでなのね」
「お肉もお酒もな」
「たっぷり余っているから」
「食べ放題飲み放題でだ」
 それでというのだ。
「捨てることなくな」
「食べているのね」
「飲んでな、そして八条グループの方でもな」
 学園を経営している方でもいうのだ。
「捨てるよりいいからな」
「ああ、余ったお肉やお魚を」
「回してくれてな」
「無料で」
「そして飲んで食べてもらっている」
「そうした事情があるのね」
「捨てるより食べろ」
 ギルバートは強い声で言い切った。
「そしてな」
「飲むことね」
「だからこうしてだ」
「お肉もお魚もふんだんにあるのね」
「野菜や果物もな」
「そうなのね」
「そしてだ」
 そうした事情があってというのだ。 
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