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八条学園騒動記

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第六百三十六話 泉燗その八

「出来ないな」
「言論の自由があってね」
「民主主義でもか」
「まず教えがあるから」
 イスラエルではというのだ。
「それでなのよ」
「その範囲内の民主主義か」
「そうなの、だから私は泉鏡花さんがね」 
 この文豪がというのだ。
「羨ましいわ」
「漫画では自由に描いていないか」
 アンの部活そして趣味のことを話した。
「僕はそう思うが」
「だからイスラエルにいないから」
「それでか」
「しかもペンネーム使って素性も明かしていないから」 
 そうした配慮もしているからだというのだ。
「だからね」
「描けるか」
「さもないと」
「ばれると大変か」
「イスラエルの外にいてもね」
「イスラエル市民だと言われるか」
「本国と比べて監視はひ千分の一程度になるけれど」
 それでもというのだ。
「やっぱり見られるから」
「千分の一か」
「国内の監視がそれだけ凄いのよ」 
 イスラエル国内のそれがというのだ。
「それで外での活動に関してはね」
「楽か」
「ちなみに同性愛ばれたら破門よ」
 ユダヤ教からというのだ。
「そうなるけれどね」
「死刑にはならないか」
「破門で済むの」
「かなり違うな」
「もっとも破門されたらユダヤ系でなくなるけれど」
 そうはなるというのだ。
「だからユダヤ系はね」
「ユダヤ教徒だからだな」
「十二支族は遺伝子でちょっとあるか」
 ユダヤ系のそれがというのだ、アンはまだかなり熱い日本酒を飲みながらそのうえでギルバートに話していった。
「なくてもね」
「自己申告でか」
「いいってなるけれど」
 それでもというのだ。
「けれどね」
「破門されるとか」
「もうその時点でね」
「ユダヤ系でなくなるか」
「あらゆるコミュニティから追い出されるから」
 ユダヤ系のそれからというのだ。
「ユダヤ系のそれって凄いけれど」
「有名だな」
「団結凄いでしょ」
「ユダヤ系のそれはな」
 事実そうだとだ、ギルバートも答えた。
「凄いな」
「それから追い出されるとね」
 破門されてというのだ。
「もうかなり辛いから」
「国外でもそうか」
「けれどね」
「死刑にはならないか」
「そうなの」
 そこまでは至らないというのだ。
「それでイスラエルの外だとね」
「監視は千分の一になってか」
「ばれてもかなり大目に見てもらえるの」
「国内でした場合と比べてか」
「チーズバーガーもこっそりなら食べてよくなるのよ」
「君は食べないが」
「教えを守らないといけないとって思ってるから」
 だからだというのだ。 
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