| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ヘタリア学園

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八百十八話  けれど意外と気がききます

第八百十八話  けれど意外と気がききます
 こんな物凄く威圧感たっぷりのスウェーデン、最早ホクオウチームはこの人のせいでとても怖いチームになっています。この辺りはロシアがいるレンゴウチームやドイツがいるスウジクチームに負けていません。勝っていたから何だというものではありますが。
 今日も五人で学園や街を掃除しています。けれど皆スウェーデンが怖くて寄り付きません。けれど何故か犬や小鳥はこの人の周りに集まってきます。
 スウェーデンは彼等に餌をやって食べ残しはちゃんと後片付けをしています。本当にまめに動いています。
「あっ、感謝するっぺ」
「有り難うございます」
 そして皆に対してそっと買って来たジュースを差し出したりもします。休憩の時にそれを出してくれる心配りもここで見せてくれます。
 無口で物凄く怖いですが結構優しいみたいです。けれどやっぱり皆この人を怖がっています。
「でかいしねえ」
「何かプレッシャーが」
 けれど仲間うちではかなり打ち解けてきています。デンマークはスウェーデンの背中をばん、と叩いて明るい声で言うのでした。
「よし、今日も頼りにしてるっぺよ」
「そか」
 こう言われてもいつもの調子だったりします。
「わかった。それじゃあな」
「そうだっぺ。じゃあまた掃除するっぺよ」
「わかった。やるだ」
 無表情は変わりませんがすぐに立ち上がってそれからどんどん掃除をしていきます。黙々と働いていくその姿は本当に頼りになります。
 実はいい人のスウェーデン、顔は怖いですけれど気が利きます。今日も周りには犬や小鳥達が集まっているのでした。動物にはわかるのでしょう。


第八百十八話   完


                                        2009・6・23
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧