八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百四十話 戻って来てその六
「そうしたところはしっかりしていて」
「義和のことを気にかけてくれていて」
「育ててくれているんだ」
「そうなのね」
「うん、それでその親父もね」
「寝る時はなのね」
「寝ろってね」
その様にだ。
「言ってるよ」
「そうなのね」
「本当に寝ないと」
さもないとだ。
「長生き出来ないからね」
「それが大きいわね」
「うん、あとね」
「あと?」
「寝るにしても」
例えそうしてもだ。
「安眠だね」
「ぐっすりと寝ることね」
「このことがね」
寝るにしてもだ。
「大事だよ」
「寝る中身もなのね」
「うとうととって位だと」
それ位ならだ。
「よくないよ、それでも寝ないよりましだけれどね」
「それでもよね」
「うん、寝るなら」
もうそれならだ。
「ぐっすりとだよ」
「たっぷり寝ることね」
「それがいいんだ」
「そしてぐっすり寝たら」
「それだけね」
「健康ね」
「うん、本当に寝ないでずっとお仕事する人は」
それこそだ。
「早死にもね」
「普通にありそうね」
「ブラック企業だと一日二十時間勤務ってあるらしいけれど」
「二十時間って」
香織さんもこの時間には驚いた。
「有り得ないでしょ」
「普通はね。けれどね」
「そうしたことする会社もあるの」
「ブラック企業はね。肉体労働で十五時間とかも」
それもかなり激しいスポーツ並のものをだ。
「あるけれどね」
「それも凄いわね」
「それで二十時間とかになると」
労働基準法なんか完全に無視したそれだとだ。
「もう身体がね」
「ボロボロね」
「本当に死にそうになるらしいよ」
「それはそうよね」
香織さんも当然だと返した。
「無茶苦茶でしょ」
「某巨大掲示板であったけれどね」
スレッドを立てて助けて欲しいと最初に書いていた。
「もう七十代の身体になって」
「そこまでボロボロになったの」
「それで何とかね」
スレッドの展開を見るとだ。
「その会社から辞められたらしいよ」
「そのままだと過労死よね」
「絶対にそうなっていたよ」
一日二十時間も働いているとだ。
「残り四時間でお風呂と睡眠なんて」
「殆ど時間ないわね」
「だからね」
「そのままその会社にいたら」
「過労死もね」
それこそだ。
「間違いなかったよ」
「私もそう思うわ」
「こんな無茶をしたら」
言うまでもないと思う。
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