八条学園騒動記
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第六百三十四話 店じまいその十
「それでどうでもなる」
「そうなんだよね」
「だからな」
それでというのだ。
「白人至上主義なんてな」
「何でもないよね」
「意味がない」
言うこと自体がというのだ。
「それで信じているならな」
「それだけで馬鹿だよね」
「それどころか連合は混血してな」
「白人とか黒人とかアジア系とかね」
「かなり混ざってるな」
「それでそれぞれの長所が出ているから」
「白人だけのエウロパよりもな」
ここでも連合でよく言われていることを根拠に述べた、マチアにしてもマルコにしても連合の者ということだ。
「ずっと優秀なんだよ」
「体格も違うしね」
「体格はあれだろ」
「あれっていうと」
「栄養がいいからな」
その為にというのだ。
「食ってるものがな」
「そのせいだね」
「ああ、だからな」
そのせいでというのだ。
「体格もいいんだよ」
「栄養摂取がいいと」
「それだけで身体がでかくなってな」
「しっかりするね」
「エウロパは貧しいからな」
連合から見てだ、一人当たりの総生産はエウロパは連合の十五分の一程である。
「食ってるものもな」
「連合よりずっと落ちるね」
「だから体格も違うんだ」
「連合の方が大きいんだよね」
「俺達は大人の男の人で一九〇だからな」
平均身長がというのだ。
「あっちは一八〇だ」
「十センチの違いだね」
「人間で十センチ違うとかなりだしな」
「体重にも影響するし」
「だからな」
それでというのだ。
「十センチの差がな」
「大きいね」
「ああ、しかし色々思うな」
「今は」
「どうもな」
文化祭が終わってというのだ。
「感慨が籠ってな」
「それでだね」
「終わったって思えば」
「色々とね」
「考えるな」
「文化祭のこととか」
「思い出してな」
そうしてというのだ。
「そうなるな」
「そうだよね」
「しかしな」
「しかし?」
「後夜祭に出ても」
マチアはこちらの話もした。
「もう見るだけでな」
「積極的にはだね」
「参加するつもりはないな」
「疲れた?」
「いや、余韻が凄くてだよ」
それでというのだ。
「だから焼いた肉を食いながらな」
「マチア本当にお肉好きだね」
「ステーキが一番だけれどな」
そうであってもというのだ。
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