八条学園騒動記
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第六百三十三話 幸い来なかったその八
「他人を煽ってな」
「自分は先頭に立たないね」
「先頭に立つ奴はまだいいだろ」
「もうやられるの覚悟でやってるから」
「殉教でも犠牲でもな」
言葉はどうあれというのだ。
「それでもな」
「自分が矢面に立つなら」
「まだな」
「いいね、本当に」
「そういう奴はな」
「それでも酷い奴はな」
今言っている様な輩はというのだ。
「そうなんだよ」
「自分は安全な場所にいて」
「そこから動かないでな」
そしてというのだ。
「微動だにしないで犠牲になれ殉教しろとか言って」
「自分はならない」
「そして自分のことしかな」
「考えていないね」
「そんなものだ、そんな奴の言うことは」
それこそというのだ。
「無視しないとな」
「駄目だね」
「見極めてな」
「その言ってることをね」
「それが偽物ならな」
それならというのだ。
「物事がわかっていればな」
「わかるね」
「そうなるしな」
「ものの道理を知れば」
「アジテーターだってな」
カルト教団のそうした輩もというのだ。
「おかしいってな、やたら奇麗ごとを物騒に言い」
「好戦的でね」
「そして煽るんだ」
「しきりにね」
「そこでわかる」
まさにというのだ。
「本当にな」
「僕達も中々ね」
「それがわからなかったな」
「そうだね」
「子供だとな」
マチアは苦い顔で話した。
「まだな」
「物事を知らないから」
「だからな」
「煽られるとね」
「乗りやすい」
「そこ怖いよね」
「だから子供を煽る奴もな」
世の中にはというのだ。
「いる」
「それ特に悪質だよね」
「煽る中でもな」
「何も知らない子供を煽ってね」
「利用するなんてな」
それこそというのだ。
「卑怯卑劣の中でもな」
「特にだよね」
「酷い奴だ」
「最悪だね」
「そしてその最悪の奴もいる」
「世の中には」
「それを注意しないとな、カルト教団も子供に言うのは」
それは何故かというと。
「利用したいからだ」
「子供ね」
「まさにそう考えているからだ」
こうマルコに話した。
「色々吹き込んでな」
「洗脳してね」
「そして煽ってな」
そのうえでというのだ。
「利用するんだ」
「ナチスもそうしたしね」
「そうだったな」
連合ではナチスは邪悪の権化だ、それでこうした時には多くの場合において悪の代表の様に言われるのだ。
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