八条学園騒動記
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第六百三十一話 最後の最後はその二
「お互いに」
「そうだね、ただね」
「ただ。どうした」
「いや、お客さんがここでね」
マルコは店の中を見て話した。
「減ったね」
「そうだな」
マチアも店の中を見て言った。
「ここでな」
「さっきまでは一杯いたのに」
「三時を回るとな」
その時間になればというのだ。
「急にな」
「減ったよね」
「そうだな」
「やっぱりね」
「終わりが近いからか」
「それでだね」
その為にというのだ。
「人も減ったね」
「皆そろそろな」
「後片づけだね」
「それに入ろうとしてるな」
「それでね」
「お客さんも減ってるな」
「そういうことだね、まあうちのクラスはね」
二年S一組はというのだ。
「喫茶店はね」
「最後の最後までな」
「やるからね」
「そして終わったらな」
終わる時間になればというのだ。
「その瞬間にな」
「片付けに入るから」
「まだやるけれどな」
「お客さん減ったね」
「そうだな」
「それを見ると」
「やっぱりな」
「終わりが近いってね」
「思うな」
「外もね」
マルコは窓の外も見て話した。
「まだ日は高いけれど」
「それでもだな」
「三時を回ったから」
だからだというのだ。
「もう少ししたら」
「日が落ちるな」
「そうなるね」
「そうだな」
「夕方になるから」
「夕方になったら」
マチアも言った。
「本当にな」
「終わったって思うね」
「ああ、風景でもな」
「夕方って見てるだけで」
「終わるって思うな」
「そうだよね」
「夜になっても」
それでもというのだ。
「感覚的にね」
「そう思うな」
「本当にね」
「まだ日は高い」
昼のままである、三時を回ってもそれでもだ。
「けれどあと少ししたら」
「夕方になるから」
「日が落ちてな」
「夕方になると」
「余計に思うな」
「そうだね」
マルコもその通りだと頷いた。
「感覚的にも」
「それでその時もな」
「近付いているね」
「そうだな」
まさにと言うのだった。
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