夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百十二話 東南アジア統一その十六
「ええしな」
「それもか」
「そや」
まさにというのだ。
「思う存分使ってくれ」
「ほなそうさせてもらうけえ」
碧も頷いて応えた。
「是非な」
「そうして戦おうな」
「さて、この戦ですが」
グレイカスは抹茶を飲みつつ言った、彼の作法もたどたどしい。
「我々の劣勢は確かで」
「それを補ってな」
「どう戦って勝つか」
「それで今話していてな」
「カーペンタリア湾で戦い」
「そして助っ人にも来てもらう」
シェリルはグレイカスにも答えた。
「その為に手を打ったからな」
「そういうことですね」
「そや、それでな」
「これからですね」
「あの四人ももうすぐ来る」
自称最強という彼等もというのだ。
「そやからな」
「四人が来てから」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「軍議を開くで」
「わかりました、ほな」
「地の利、正確に言うと海の利やが」
「それを活かして」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「戦うで、あの四人一応何でも出来て」
「それで海戦もですか」
「してもらうわ」
「そうですか」
「ほなあっちに言うで」
東南アジアの方にというのだ。
「戦の場はそこや」
「カーペンタリア湾ですね」
「そこにするとな」
「ではそのことを伝えて」
「戦の本格的な用意や」
それに入るというのだ。
「ええな」
「わかりました、では」
ダーガーが応えた。
「私が使者として」
「行ってくれるか」
「そうさせてもらいます」
「戦はもうはじまってる」
シェリルは普段以上に冷静な声で述べた。
「戦の場を決めてそしてや」
「用意も既に入っているので」
「もうはじまってる」
「そう言うてええですね」
「そや、ほな水軍をあの湾の諸港に集結させるで」
こう言ってだった。
シェリルはダーガーをシンガポールに送った、そのうえで星の者達がさらに集まるのを待つのだった。
第二百十二話 完
2021・6・1
ページ上へ戻る