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ドリトル先生と幸せになる犬

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第七幕その八

「それも全く反省しないね」
「そんな人達がいる」
「本当に残念なことだね」
「最低な人達だけれど」
「いるんだね」
「もうこんな人達は仏教で言う餓鬼道に堕ちているかもね」
 そこまでになっているというのです。
「人間でなくなっていてね」
「その心があまりにも酷くて」
「人間ですらなくなっていて」
「それでだね」
「餓鬼になっているんだ」
「そうかもね、餓鬼になると」
 人間の心を失ってです。
「本当に反省もしなくてただただ浅ましくてね」
「恥知らずでだね」
「卑しくて」
「それで浅ましい」
「そんな人になるんだね」
「そうだよ、僕も仏教を学んでね」
 先生は宗教学者でもあるので仏教も詳しく学んでいます、キリスト教を信じていますが仏教や神道、他の宗教も認めているのです。
「わかったよ」
「人間あまりにも酷くなると」
「それならだね」
「餓鬼になるんだ」
「生きていても」
「堕ちていって」
「そうだよ、そして死ぬとね」
 その時はといいますと。
「本物の餓鬼になるんだ」
「生きていた時は身体はそうでなかったけれど」
「今度は身体もそうなるんだね」
「そして住んでいる場所も」
「餓鬼の世界になるんだ」
「何もかもね、だから餓鬼を供養しない人もいるよ」
 餓鬼が人間だった頃どれだけ浅ましいか知っていてです。
「卑しい人を助けてなるものかってね」
「そうした考えも何だかね」
「そうした人こそ救うのが仏教だし」
「そこでそうしないのもね」
「ちょっと、だね」
「まあそうした考えもあるよ」
 餓鬼を供養しない人もです。
「特に嫌いな人が餓鬼になったと思ったら」
「ああ、死んでも許すか」
「そう思ってだね」
「それでだね」
「そうするんだね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「相手の人を相当憎んでいたらね」
「あっ、それじゃあ」
 ダブダブはここでふと思いました。
「国崎さんのご主人だとね」
「ふわりの前の飼い主の人達嫌い抜いてるからね」
 ジップはダブダブに応えました。
「いつも凄い憎々し気にお話するし」
「奥さんも息子さんもね」
 トートーも言いました。
「凄く嫌ってるから」
「前の飼い主の人達が若し餓鬼になっても」
「供養はしないでしょうね」
 チープサイドの家族はこう思いました。
「実際に」
「そうなっても自業自得って思ってね」
「まあね、酷いことをしたら報いがあるよ」
 こう言ったのはホワイティです。
「だから餓鬼になるのも自業自得だよ」
「それでそうした人を死んでも許さないのもね」
 ポリネシアはホワイティに続きました。
「一つの考えかしら」
「酷いことをしたら報いがある」
 ガブガブの言葉は冷静なものでした。 
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